林剛史・戸谷公人インタビュー なぜ特撮ヒーローはイケメン俳優の登竜門なのか?

これからも次々生まれるであろうヒーローたちから、目が離せない。

2015/06/01 08:00


林剛史 戸谷公人

オダギリジョー、福士蒼汰、佐藤健、綾野剛…。今をときめく若手イケメン俳優には、ある共通点がある。

それは、「特撮番組でヒーローを演じた経験がある」ということ。子供向けとも思える特撮モノが、なぜこれほど多くのスターを生んでいるのだろうか?

『特捜戦隊デカレンジャー』でデカブルーを演じた林剛史(32)、仮面ライダーディケイド』で「仮面ライダーディエンド」を演じた戸谷公人(25)に話を聞いた。


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■オーディションで「ヒーローの色」が決まる

林:『デカレンジャー』は2004年の番組で、俳優として初めての仕事でした。

オーディションのとき、熱血漢のリーダーみたいな「赤をやりたいです!」と言っていたのですが、明らかにスタッフが「青」の候補として見てるな、と。

最後にもう一度、「で、何色やりたい?」と聞かれて、「青やりたいです!」と答えてました(笑)

戸谷:僕は、2009年に『ディケイド』に出たとき、2、3年のキャリアがありました。でも、メンバーの中には同世代でデビューの人も多くて、お互いライバル心を持ちながら1つのチームとして成長していく、という現場でしたね。


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■50話のストーリーが演技力を磨く

林:特撮は、だいたい50話くらいのストーリーが1年間続くシリーズです。他にここまでの連続ドラマは、NHKの大河ドラマか朝ドラくらいかも。

だから、回を追うごとに、自分が演じるキャラクターに深みが出てきます。渡される台本でも、だんだん役の幅が拡がっていく。

1年間かけて、役者としての基本や「役づくりとは何か」を学ばせてもらったと思います。

林剛史

——昨年のTBS系ドラマ『ルーズヴェルト・ゲーム』では主人公の敵役を演じた林は、「社会人野球のピッチャー」に見えるよう、みっちりトレーニングを積んでアスリートの体をつくった。

主人公を陥れる演技も光ったが、役づくりの基礎体力が活きたのかもしれない。


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■ファンと一緒に生まれたコンテンツ「バキューン」

戸谷:『ディケイド』は、平成ライダー10周年の作品で、昭和ライダーも登場するので、さまざまな世代のファンがついていました。

僕の変身アイテムは「ディエンドライバー」という銃で、それを撃って変身します。そのポーズをファンの方たちが「バキューン」と呼んで、ちょっと流行ったんですね。

イベントでファンに会うと、みんな「バキューンやって!」って殺到してくる。応援うちわにも「バキューン♡」って書いてあったり(笑)

僕が劇中のセリフで「バキューン」と言うわけではないのに、ファンの方が一緒にコンテンツをつくってくれるのも、特撮を演じる魅力でした。

戸谷公人


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■続く歴史と、息の長い人気

林:スーパー戦隊シリーズは今年で39作目になりますが、「その1ページを自分が担えた」というのはやっぱり嬉しいですね。

当時のメンバーやシリーズの先輩や後輩、また仮面ライダーの役者さんたちとは、今でも友達としてつながっています。

ファンもずっと覚えていてくれて、それもあってか今年、10年ぶりに「特捜戦隊デカレンジャー10 YEARS AFTER」としてDVDが発売されるんです。当時のメンバーが全員集結して、10年後の物語を演じる。

まさに明日からクランクインなのですが、10月7日の発売を楽しみにしていてください。

戸谷:僕の変身アイテム「ディエンドライバー」も、復刻版が7月6日まで期間限定で販売中なので、ぜひ!


——役づくりを磨き、ファンとの絆を深める「1年がかりの登竜門」のような特撮番組。これからも次々生まれるであろうヒーローたちから、目が離せない。

(文/しらべぇ編集部・タカハシマコト

特撮仮面ライダー取材
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