【居酒屋、旅行、結婚式まで!】なんでも「コスパ重視」社会に違和感持つバブル世代の声
かけた費用に対し、得られる価値が大きいことを意味する「コストパフォーマンスがよい」という言葉。
「今度の飲み会、コスパ重視でお願い!」
「この値段でこのクオリティの宿が予約できるなんて、コスパいいね!」
「たったこれだけの時間で専門的なスキルを習得できるなんて、コスパいいね!」
■コスパを重視する社会
このように、若者を中心に「コスパ」と略して呼ばれることも多いコストパフォーマンスという価値基準。
本サイトが実施したアンケート調査によると、44.8%の人が「最近『コスパ』という言葉をよく聞くようになったと思う」と答えています。
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■コスパ重視で失われるもの
「コスパがよい」とは、それだけでプラスの意味を含有する言葉として流通しています。本来払うべきコストよりも安い額で効用を得られるのですから、それは一般に歓迎されるべきことなのでしょう。
ところが、こうした「コスパ重視」の考えに対して、違和感を持つ人も存在します。
コスパを重視した結果、失われるものとは一体なんなのでしょうか。
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■「コスパ」を導入してはいけないものとは?
回答者の一人である40代女性は、コスパ重視がもたらした弊害を次のように語ります。
コスパを考えすぎていい店が閉店していくのは悲しいことです。 現在はバブルを知っている40代の一部が値段に見合う価値を提供してくれる「いい店」を支えていると思うのですが、こうしたお店を若者はまったく支持してくれません。
良いものを知らなさすぎて可哀そうだと思います。コスパだけが人生じゃねーぞ、と。
安さを重視しすぎるあまり、高い値段を払って得られる高品質のサービスを享受できないことを危惧しているようです。
同様の声は、ほかの40代女性からも聞かれます。
けち臭い世の中になった。何もかもをコスパにあてはめて物事を推し量るのはどうかと思う(40代・女性)
また、あらゆる消費に「コスパ」の価値基準を導入することに違和感を持つこんな声も。
何にでもコスパという言葉をつけているような気がします。先日、知人が結婚式をあげたのですが、結婚式にも「コスパ」を重視している態度には違和感を持ちました。コスパという言葉が不適切なシーンもあると思います。
「でも、お金に余裕がない社会だから仕方がない」という批判がありそうですが、そうした考えが高品質のサービスを失わせたのではないでしょうか。(40代・女性)
徹底的にムダをなくす「効率主義の行き過ぎ」を批判する態度は決して目新しいものではありません。
とはいえ、高付加価値のサービスを享受することで、それまで見えなかった景色が見られるようになることもまた事実。
コスパを重視しつつ、バブル世代の彼女たちのように、ときにはあえてコスパを度外視した消費をしてみるのも悪くないのかもしれません。
(文/しらべぇ編集部)
【調査概要】
方法:インターネットリサーチ「Qzoo」
調査期間:2015年5月22日~2015年5月25日
対象:全国20代~60代 男女1671名