プロに聞く!うなぎを土用の丑の日に食べるのはトク?美味しいうなぎ屋の見分け方は?

2015/07/22 10:00


もうすぐ土用の丑の日(2015年夏は、7月24日と8月4日)。うなぎの卸売りを専門にして30年超のベテラン、栄泉有限会社・佐々木行夫さんに、「食べる側」の目線でお話をお伺いした。

しらべぇ0722うなぎ

@iStock/Lcc54613


土用の丑の日に食べるのは、本当にいいの?

しらべぇ編集部:いきなりですが、夏の土用の丑の日にうなぎを食べるのは、価格や品質の面で実際におトクなのでしょうか。

佐々木さん:需要期なので、どうしても相場は少し高くなりますね。それに、じつは秋冬のほうが、脂がのって美味しいという考え方もあります。冬にも土用の丑の日があり、我々の業界も冬に食べましょうといったキャンペーンもしていますが、あまり知られていないかもしれませんね(笑)。

ただ、夏バテしやすいこの時期に、ビタミンA、EやEPA、DHAなどの栄養が一食でとれる食事は他になかなかありません。また、夏場は流通量も豊富で品質的に「外れ」にあたる可能性が低いです。ですので、いま食べる価値は十分あると思いますよ。

関連記事:【恋愛】デート場所で判別!「仕事ができるイケメン」は○○に誘う?

もうすぐうなぎが食べられなくなるかも知れない

しらべぇ編集部:科学者の団体にニホンウナギが絶滅危惧種に指定されたり、はたまた日本で完全養殖の動きが有ったりと変化がめまぐるしい状況ですが、今後、現実的にうなぎが食べられなくなるということはありそうでしょうか。

佐々木さん:来年WTOの国際会議があり、そこでもニホンウナギが絶滅危惧種として指定される可能性があります。そうなると、分類されるカテゴリにもよりますが、かなり厳しい状況になるでしょう。仮に法的な取り扱いが問題なくても、自然保護団体などの声で大手スーパーが手を引く可能性もあります。そこで、ニホンウナギ以外にも食用に適したウナギ、これが19種ほどいますので、そちらの養殖や流通も我々は模索しているところです。

完全養殖については、まだ国の実験段階であり、コスト面をみてもまだまだ現実的ではなさそうだと思います。

関連記事:甘酒ヨーグルト…最強の組み合わせがもたらす美容・健康・夏前ダイエット効果!

プロに聞く、美味しいお店の見分け方

しらべぇ編集部:そこまで切迫した状況なのですね・・・一食一食が貴重な機会となりそうですので、ぜひ美味しいうなぎを出すお店の見分け方を教えてください!

佐々木さん:実は・・・店の外から見て、これといった法則はありません。確実なのは「そこそこの値段のお店に行く」ことなんですよ(笑)。というのも、うなぎはもちろん調理過程も大事なのですが、やはり素材の善し悪しが味に大きく影響するわけです。したがって、材料が良い=仕入れが高い→値段が高いということになります。

高級店であればうなぎ問屋との結びつきも非常に強く、問屋も悪いうなぎは絶対に卸せないし、店側も仕入れの質に目を光らせているわけです。

(文/しらべぇ編集部・伊東宏之

夏バテうなぎ土用の丑の日
シェア ツイート 送る アプリで読む

編集部おすすめ


人気記事ランキング