24H営業したいクラブに求められる室内照明の基準「10ルクス」とは?【法律コラム】
@iStock/Necip Yanmaz
みなさん、夜遊びは好きですか?
筆者は夜遊びが大がつくくらい好きで、一通りの夜の遊び方は知り尽くしているつもりです・・・(笑)。
さて、ここでみなさまにも「夜遊び」についてマインドソナーを使い質問してみました。
約3人に1人は、筆者と一緒で夜遊びが好きなのですね(笑)。
もちろん、ひとくちに「夜遊び」が好きといっても、本当に「毎日遊びまくり!!」というパワフルな人もいれば、たまに遊ぶ程度の人まで、まちまちだと思います。
筆者としては、法に触れることなく、他人に迷惑をかけない限りは、大いに遊んでいただければと。
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■10ルクスってどれくらい?クラブが24時間営業するための基準
「夜遊び」の定番スポットのひとつに「クラブ」があります。
直近の風営法の改正により、今後「クラブ」の営業については、0時以降にお酒を提供する場合でも…
「特定遊興飲食店営業」の許可をとり、かつ、店内の照明が10ルクス超の明るさ
この条件を満たすことで、原則24時間の営業を認めることになりました。
とはいえ、クラブの深夜営業については、騒音の問題などが少なからず生じてくるはず。クラブがある地域の住民の生活などにも配慮した営業をしていただきたいところですね。
ところで、この「10ルクス」という明るさ、上映前の映画館と同じくらいの明るさとのこと。みなさんはこの明るさ、クラブの照明としてはどうお考えになりますか?
@iStock/aerogondo
参考までにシチュエーション別の明るさについてちょっと見てみますと、
・満月の月明かりは0.2ルクス
・上映中の映画館の客席は1~2ルクス
・街灯下では50~100ルクス。
・スポーツが行われているスタジアムの照明は、おおむね1000~2000ルクス台
明るい室内の照明は1000ルクスほどですが、曇天でも屋外であれば10000ルクス以上あるとか・・・ちょっと意外な感じがしますね。
ちなみに、クラブの室内の照明については、客席の明るさを測ることで判断するそう。そのため、照明による演出で明るさが定まらないダンススペースが暗くなってしまうのは一応容認されることになりそうです。
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■おわりに
今回の風営法改正では、クラブだけでなく、深夜に営業し、かつ、お酒を提供するという点で共通する、ライブハウスやスポーツバーなどもきちんとした許可をとり、照明の基準に適合しないと深夜営業できなくなる可能性があるので要注意。
「24時間クラブ解禁」という言葉だけがひとり歩きして、本当はみなさんの夜遊びの楽しみが奪われている? かもしれませんね(苦笑)。
(文/弁護士・佐藤大和)