27歳、35歳、45歳…大学の通信教育部の学生は、なぜ入学しようと思ったのか?
大学の「通信教育部」や「通信教育課程」といった言葉を聞いたことがありますか?
芸能人が“通っている”ことでもよく話題になるこの「通信教育」ですが、これを使えば何歳になっても大学生になることができます。
では、実際に入学している「大人の大学生」たちは、なぜ入ったのでしょうか? また、“学生生活”についてどのように感じているのでしょうか?
今回、法政大学通信教育部の学生たちに聞いてみました。ちなみに、法政大学通信教育部は、1947年に日本で最初に開設された通信教育部。様々なコースが用意されています。
【会社員 27歳 女性 日本文学科4年】
「四大卒業資格が必要なことと、興味のあった文学を根底から学んでみたかったのが入学の理由です。
日常的な読書体験ではなかなか巡り会えないようなジャンル、作家、作品に触れ、学問の面白さを知りました。また、様々な年代、人生経験を持つ人たちとの出会い、ひとつの作品について論じ合う機会があるのも、スクーリングのある通信教育の強みだと思います」
【病院事務長 35歳 女性 日本文学科4年】
「“学ぼう”と思ったとき、家から近い法政大学がちょうど願書受付中だったのと、図書館の蔵書数と日本文学科のカリキュラムが充実していることが理由で決めました。
スクーリングは、通学過程と同レベルの授業が受けられ、先生方も質問にすぐ答えてくださるのでモチベーションが保てます」
【郵便局員 45歳 男性 地理学科4年】
「もともと地理に興味があったのと、郵便局の仕事から『地域の人との関係を地理的側面から研究してみたら面白いかな』と思い、法政大学に地理学科があったので入学しました。
勉強内容は、中学・高校で習った内容よりもずっと高度で奥行きがあり、スクーリングでは測量実習があることなども含め、面白い学科だと感じています」
「通信教育=地道な独学」というイメージがもたれがちですが、3人が話すように、年間を通して行われる各種スクーリングは、そのイメージを払拭するもののようです。共通して勉学への意識が高いのも印象的でした。
学生のみなさんによれば、日本文学科の小秋元段教授が「人間は生涯学びつづけることが大切です」と話していたとのこと。“大人の大学生”たちは、この教えを日々実践しているようです。
※取材協力:法政大学通信教育部事務部
(文/しらべぇ編集部・ジュンジュン)