未払いの残業代はこうやって請求する!残業時間の記録がない時の自衛手段とは?

2015/08/27 11:00


zangyo_sirabee

©iStock/alexeys

残業代が支払われない。これは労働者にとって、生活に直結する大問題だ。

勤務先企業を相手に残業代の支払いを請求する場合、当然「残業をした証拠」が必要になる。しかし、勤務時間をきちんと記録、管理している会社もあれば、そうでないところもある。

管理が甘い会社の場合、みずから記録をつけておく必要がある。では、残業の証拠としてベストなものはなんだろうか。

弁護士の峯岸孝浩氏に聞いてみると、手書きのメモでも証拠になるというが、他にも有効な手段は存在するそうだ。

給与明細に存在するはずの時間外労働手当がないかも、と心配する方は今回の記事を参考にしてほしい。



■証拠としてベストなものは?

タイムカードのように出退勤時刻が記載された証拠があるのがベストです。


自分の作ったメモは、一般的に証明力は弱いと言わざるをえません。なぜなら、メモは自分で自由に記載することが可能であるためです。事実とは異なる内容で記載することもできてしまいます。


もっとも、残業代請求において他に証拠がなければ、メモに頼るほかありません。メモを提出するのであれば「毎日の出勤時刻、退勤時刻」は当然として、「どのような業務を行ったか」も具体的にメモするとよいでしょう。


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■では、勤怠データを撮影する手段は認められるのか?

残業代請求のためという正当な目的であれば、証拠を撮影しても違法ではありません。


会社の機密情報を撮影した画像を不正な目的で外部に漏洩すれば不正競争防止法に違反することがありますが、残業代請求のために必要な部分を撮影するのであれば問題ないでしょう。


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■そもそも会社に対し勤怠データを求めることは可能?

裁判において、会社に対してタイムカードなど出退勤時刻が記載されている証拠の提出を求めることができます。


会社が証拠を隠す可能性がないとはいえませんが、裁判所からも会社に対し証拠の提出を促しますので、会社が証拠を提出してくる可能性は十分あります。


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■残業代を請求しにくいケースとは?

会社が出退勤時刻を全く管理していない場合です。


出退勤時刻に関する証拠がないため、上記の通りメモなどで立証するしかありません。残業代請求の場合、出退勤時刻を管理している会社よりも、出退勤時刻を管理していない杜撰な会社の方が結果的には得をしてしまうことがありますので、おかしな話ですね。


残業代を請求するための証拠としてベストな手段は、タイムカードを押さえること。場合によってはメモに頼ることもある。頼りない方法かもしれないが、なにもないよりはマシだろう。

(文/しらべぇ編集部・相談LINE 公式サイトはこちら

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