【子育てクイズ】男性が育休を取るべきタイミングは?
©iStock/Tomwang112
イクメンという言葉は広まっているのですが、一方で男性の育休取得率はほとんど横ばいです。ところで、もし男性が、育休を最低限だけ取るのだとしたら、優先すべきタイミングは2回あります。
1回目は当然、出産直後の数週間です。命がけで出産した女性の体は相当なダメージを負っています。産後の肥立ちを良くするためには、妻の負担を極力減らしてあげる必要があります。
実家からおじいちゃん、おばあちゃんが応援に来てくれたり、妻子だけしばらく実家に預けたりということでない限り、出産直後の妻が1人で何から何までやるというのはちょっと負担が大きすぎます。
そのうえで、もう1回、男性が育休を取るとしたら、いつがいいでしょう?
① 妻が里帰りから戻ってきたとき
②夜泣きがひどい時期
③子供を保育園に入れたとき
■妻の職場復帰直後がキモ!
答えは③の「子供を保育園に入れたとき」です。
保育園に入れたということは、妻も職場復帰したということです。実は国の制度もそのために設計されているんです。産後8週間以内にパパが1回目の育児休業を取得した場合は1歳2カ月まで再度取得することが可能となっています。
保育園に通い始めたばかりのころは、子供は毎朝ぐずります。また、すぐに熱を出したりして、頻繁に呼び出しもかかります。一方ママも、久しぶりの職場では浦島太郎状態ですから余裕がありません。
さらに家事もママがやらなくちゃということになると、ママはパニックになってしまいます。
復帰早々、仕事と子育ての両立でアップアップにならないように、パパが育休を取って、ママの職場復帰と子供の保育園デビューを支えましょうということなのです。
もちろん夫が育休を取得することが理想でありますが、それが難しいのであれば、午前中だけ在宅勤務を認めてもらうとか、それこそ16時上がりの時短勤務を認めてもらうとか、そういう多様な働き方があってもいいと思います。
育休取得にこだわる必要はありません。大事なのは、職場復帰したばかりで大変な状況にあるママをサポートすることです。
関連記事:イクメンに仲間を!「パパ友」づくりにおすすめのアイテムとは?
■あえて「不平等」を「平等」に割り振る
育休明けのドタバタを乗り越え、子供も保育園生活になじんできたら以降は、夫婦お互いの仕事の波などを話合いながら、「この時期はオレが『いざというときに、仕事よりも子供や家のことを優先する担当』になるね」みたいなことを臨機応変に決めればいいでしょう。
大事なのはいざというときに、「オレ無理!」「ワタシも無理!」みたいにならないようにすること。そのために予め「育児家事における主役」を決めておきましょうということ。
共働きの子育て夫婦によくある失敗は、「条件は同じなのだから、平等に」という暗黙の了解のもと、そのときどきで「負担」を押し付け合うようになってしまうこと。
緊急事態が発生するたびに「どっちが忙しいか競争」になり、「競争」に負けた方が「負担」を引き受けることになります。しかし納得はしていないので、不公平感や、相手に対する恨みが残るのです
「いつも平等」を目指すより、状況に応じて、「不平等」を「平等」に割り振るほうがうまくいきます。
※この記事は全国のFMラジオネットワークJFNの「OH! HAPPY MORNING」とのコラボ企画です。記事の更新は隔週木曜日11:00am。記事更新の約30分前に、おおたとしまさがラジオで同様の話をおしゃべりします。
(文/おおたとしまさ)