最近多すぎない?アニメ・漫画好きアピールをするアイドルに44.7%が違和感
2005年のAKB48のデビューを嚆矢として、この10年間で我が国のアイドル市場は急拡大してきたと言われています。
モーニング娘。。’15をはじめとしたハロープロジェクトやAKB48グループだけでなく、他の芸能事務所や、アイドルとは無縁の一企業が地下アイドルを含めてアイドルプロジェクトをスタートさせる事例が多く見られるようになりました。
■アイドルに見られる趣味の傾向とは
アイドルグループのメンバーには、ファンから必然的に「キャラ」が見出されます。正統派美少女、ボーイッシュキャラ、お笑い担当…これらはステージ上の振る舞いに当たりますが、それ以外にプロフィール文にも彼女たちは「個性」を光らせるようになります。
たとえば、趣味に「漫画やアニメを見ること」と記すアイドル。二次元のコンテンツをこよなく愛するアイドルの多くは、その愛を証明するかのように、ブログに漫画と自分の顔を自撮りした写真をアップする傾向にあります。
しかし、こうしたアニメや漫画のオタクであることをアピールするアイドルたちに対し、世間の目はやや厳しいようです。
本サイトが実施したアンケート調査によると、44.7%の人がアニメやマンガのオタクアピールをするアイドルが多すぎると思うと回答しています。
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■なぜアイドルはアニメ好きをアピールするのか
2008年の秋ごろからアイドルにハマったというSさん(31才・男性)。彼はアニメや漫画好きアピールするアイドルが多い理由について次のように邪推しています。
アイドルはすべての言動や振る舞いがファンに向けての商品になります。つまり、自分が何に興味を持っているか、どんな趣味を持っているかでファンの人気が大きく変わるのです。
そうである以上、「本当に好きなもの」をファンにアピールすることが得策でないことはけっこう多い。
たとえば、ある若手男性アイドルが好きだとしても、それをファンにアピールすることは彼女たちにとってタブー。歌番組の共演などで「手を出した/出された」とネットで噂されればそのアイドルの評判は下がることになるからです。
一方、アニメや漫画のような三次元コンテンツが好きであることをアピールすれば、そうしたスキャンダルリスクをファンに感じさせません。「私は生身の男性には興味ないですよ」と暗に示しつつ、ファンという生身の男性に媚を売る。これは彼女たちにとって有効なマーケティング戦略と言えますが、問題はその「答え」を皆が知ってしまったのか、最近ではこのようなオタクキャラアイドルが増えすぎてしまい、逆に没個性化する傾向にあります。
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■本当にオタクのアイドルは多いかもしれない
とは言え、我が国のオタク市場が拡大を続けている以上、特にアイドルのような10代を中心とした若年層にはオタクであることが決して少数派ではなくなっているという現実もあるかもしれません。
だとしたら、「安全に自分の個性を示せるのでアイドルはオタクキャラをアピールしている」というSさんの分析は誤解にあたるかもしれません。
(文/しらべぇ編集部)
【調査概要】
方法:インターネットリサーチ「Qzoo」
調査期間:2015年8月21日~2015年8月24日
対象:20〜60代男女計1413名