アパレル店ではなぜあんなに「値段確認」し難いのか?【成瀬心美の嫌よ嫌よも愛のうち】
みなさんこんにちは、成瀬心美です!
秋ですね。秋はなんといっても、ファッションの秋! からし色のタイツとかベレー帽とかだてメガネとか、気分的に秋にしか活用できないような画家感のあるファッションアイテムがたくさんあるので、秋はオシャレぶりたくなっちゃいます。
ということで、9月のコラムはまるまる「ファッション特集」にさせていただきます! といっても、普通のファッション特集ではありませんよ。「ファッションにまつわる様々な疑問やあるある特集」です! まあ、読んでくださいまし!
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さて、最初のテーマは、「値段確認」です。
アパレルショップでほぼ100%の人が経験したことがあるだろう“あるある”な行動といえば、「周囲に値段を確認してることが察せられないように値段確認をする」というものです。あれ、堂々と確認するのはなんか恥ずかしいですよね。そしてあの値段タグ、なんであんなに隠れてるんですかね…。
「あ、この服かわいい! でも、いくらだろう? あれ、値段のタグがないなぁ…」
こんな感じで、まず服の素材を触って確かめてる雰囲気を出しながらタグを探します。で、「あった!」と思って見てみたら、それが値段でもサイズでもないブランドロゴのタグだったりして、さらに探す…。
そして、スカートなんかだと下から手を突っ込んでみて、やっと値段のタグを見つけ金額を見てみたら……「うわ、高いっす。買えないっす」。みなさんはこういうとき、どうしてますか?
かっこつけなければ、「あら、お高いですね。わたくし、お金ないので買えないですわ」って言えばいいんですけど、なんでかあの瞬間って、“お金ないと思われたくない思想”がはたらきます。
ということでわたしは、「サイズを見てる女」になることでこの状況を打開します。
もう、値段を確認する段階からわさわさと“サイズ確認オーラ”を出しまして、高くて買えない場合には、わざわざその後ろのハンガーにかかってる同じ服のタグを見ることでサイズを確認していることの説得力を増させるんです。
でも、大抵の場合はかなりの幅のサイズが揃ってるから、「あ、サイズ全種類ありますよ」って店員さんから言われちゃうことも多々あるんですけどね…。そういう場合は、伝家の宝刀「エアー電話」で切り抜けます。ふふ。
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これに対し、ファストファッションのお店って値段がドンッと出てるからありがたいですよね。なんというか、潔い。ただ、オシャレな服屋さんで大きく値段を出すのもそれはそれで違うと思うので、まあ仕方ないでしょう。
わたしが思うに、店員さんも毎日何百人ものお客さんを見ているプロなので、コソコソ値段確認してるのはバレてるはずなんです。だから、「よし! 堂々と値段見てやろう!」って毎回思うんですけど、いざその瞬間になるとできない…。
見栄やプライドというのは、ややこしいものです。
(文/成瀬心美)