若者たちが子供のまま中年化? 親と同居する20代は7割も
大都市近郊から顕著に始まっているのかもしれない。
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いつの時代も「最近の若者は…」とよく耳にするが、現代の若者からもまた新しい人種が生まれてきている。
異性より親が好きで、いつまでも親離れしない。 周囲には認められたいけれど、そのために努力するのは面倒で、 日々ささやかに幸せに暮らせればいい。
今、そんな、子供の心のまま、 人生をあきらめきった中年のように生きる若者が増えている。
若者世代を30年以上ウォッチし続けた精神科医による衝撃のレポートをまとめた1冊が『子供のまま中年化する若者たち 根拠なき万能感とあきらめの心理』だ。
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■ケース①:親元から離れない・無理しない
「子供のまま中年化する若者」の特徴のひとつに親元から離れないという傾向が見られる。野村総合研究所が提唱する「インビジブル・ファミリー」も若者が家族のもとから離れなくなっている現象のひとつと言えよう。
「インビジブル・ファミリー」とは、直訳すれば「見えない家族」である。親と子の世帯が歩いて行ける距離に住むのを「隣居」、交通手段を使って片道30分以内に住むのを「近居」と呼び、緩やかにつながりながら、経済的・精神的に支えあうような家族をいう。
実際、今の若者たちは親元を離れない人が多いのだろうか? しらべぇ編集部ではデータから検証を試みた。
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■20代の7割が親と同居・近居
全国の20代未婚者947名に調査したところ、じつに7割以上が親と同居・近居していることがわかった。今の時代、「20代までは親と一緒に住む世代」と捉えたほうがいいのかもしれない。
とはいえ、20代には大学生など、自活できる収入がない人も含まれる。働き方によって、同居・近居率に違いがあるのだろうか?
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■堅い仕事ほど同居・近居率は下がる?
もっとも親と一緒もしくは近くに住む割合が高いのは、無職でおよそ9割。続いてフリーターが8割を超え、学生の割合を上回った。
一方、会社員、公務員の順で同居・近居率は低くなり、堅い仕事で安定的な収入を得ることが、自立につながることがわかる。しかし、会社員や公務員のような安定収入を得ている層でも、親と住む人のほうが多数派なのだ。
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■大都市よりもその近郊で同居化?
地域別の結果も興味深い。
東京や大阪など大都市圏の中心部は、同居・近居率が平均と比べてやや低い傾向がある。ところが、その通勤圏にある隣接するエリアでは、親と一緒に暮らす20代の割合がかなり高く、埼玉県では8割を超えている。
「子供のまま中年化」というきざしは、大都市近郊から顕著に始まっているのかもしれない。
※この記事はしらべぇ編集部と幻冬舎plusが共同で執筆・調査したものです
(文/Sirabee編集部)
対象:全国20代の未婚男女947名(有効回答数)