中国の学校で行われる「新入生軍事訓練」とは? イケメン教官がニュースに⁉
9月半ば。この時期は中国のあちこちの大学で「イ~ア~ルサ~ンスゥ~」(1、2、3、4)の声が響き渡っている。それは、「新入生軍事訓練」の声だ。
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中国では、早くは中学から、通常でも高校・大学に入学するとまず行われるのが、この訓練だ。期間は1~2週間で、毎朝5時~6時には起床。7時頃から訓練が始まり、夕方まで続く。学校によってはその後、夜の授業もあるそうだ。
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◆訓練用制服
入学後、訓練のため新入生たちは“訓練用制服”を購入しなければならない。迷彩柄の上着・ズボン・Tシャツ・帽子・ベルト・靴の6点セットは、学校によって若干の差はあるが、50元(1000円)前後。
普段着にするには少々難があるようだが、訓練が終わってからはどうするのか?
「年に2回のリサイクルデー(学校で古着を集め、恵まれない子供たちへ寄付する)に出しました」(大学3年生女子)
「今でも持っています。着ることはないのだけど、捨てるのも…」(大学2年生女子)
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◆教官
訓練といえば、やはり教官。
派遣されてくる教官は若い男性軍人がほとんどだそうだ。ある大学では、数年前までは陸・空・海の3軍から教官が来ていたのだが、最近では陸軍からのみで、制服好きには少々物足りないらしい。
また女子大生の場合、教官がイケメンかどうかは大いに気になるところとのこと。“当たり”の場合はSNSなどにどんどんアップされ、ちょっとしたニュースにもなる。
「僕にとって顔は関係ない。それよりも厳しさを他のクラスと比べてしまいます」(大学3年生男子)
「やっぱり教官がかっこいいと、毎日やる気がでると思う。私はハズレでしたが…」(大学2年生女子)
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◆訓練内容
基本的に、「団体精神」「規律」を育むことがポイント。まずは整列から始まり、行進や駆け足などが行われる。列が乱れるとやり直しもあり、かなり厳しいそうだ。他にも、護身術や合唱、火の消し方などの安全教育もあるという。
また「挨拶」も重要ポイントであり、目上の人とすれ違う際には全員で挨拶をする。先生なら「老師好」、男子の先輩なら「師兄好」、女子の先輩なら「師姐好」と言うそうだ。
「1日ずっと外でいろんなことをするから疲れます。もうやりたくない」(卒業生女子)
「昼休みの学食では挨拶ばかりで大変でした」(大学3年生女子)
とはいえ、
「大変だったけど、この訓練が楽しかった。みんなで何かをするというのは面白くて、達成感があった」(大学3年生女子)
という意見もあるように、決してマイナスの反応だけではない。この訓練を通じてクラスメートは仲良くなり、団結力も生まれる。楽しい学生生活の始まりにもなるという訓練なのである。
(文/しらべぇ編集部・ジュンジュン)