元応援団長に突撃!時代に流されない「バンカラ応援」って知ってる?
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ボロボロに着古した学ランと学帽、腰に手ぬぐい。そして下駄を履き荒々しく声を上げる…。一度見たら忘れない、そんなバンカラ応援を知っているだろうか?
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■知っている人はわずか2割
しらべぇ編集部がアンケートサイト「マインドソナー」をつかって調査したところ、バンカラ応援を知っているという人は全体のわずか2割。
現代において、バンカラという存在は遠くかけ離れたものであることがわかる
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■そもそもバンカラって…?
バンカラ応援は、岩手県の伝統校を中心に残っている応援スタイル。バンカラスタイルの制服や制帽は、先輩から後輩へと継承されていくことが多いそう。
https://twitter.com/repair_walker/status/541539935405105152
また、漢字では「蛮カラ」と表記され、言動などが荒々しい様子やあえてそのように振る舞う人のことを指すこの言葉。その起源は明治時代までさかのぼる。
画像出典:Wikipedia
文明開化によって「ハイカラ」という言葉が流行し西洋化が進んだこの時代、それに対するアンチテーゼとして日本古来の精神を貫くという意味で「バンカラ」という言葉が生まれたのだ。
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■元バンカラ応援団長に突撃! ボロボロ服が普段着?
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時代とともにこのバンカラの姿はほとんど見られなくなったが、岩手県など東北地方の高校や早稲田大学では、バンカラ応援団が実際に残っている。そこで、元バンカラ応援団長だった男性・山田さん(仮名)に話を聞いてみた。
--バンカラ応援団の人は、いつもどのような格好をしているのでしょうか?
山田さん:基本的に毎日ボロボロの学ランを着ていて、ボロボロの帽子と下駄がセットです。下駄は足駄とも呼ばれる高い下駄を履いていて、普通の下駄を履いているのは下っ端の応援団員です。
--年中その格好で生活しているのですか?
山田さん:校舎のなかでは雪駄(せった)に履き替えて生活しますが、基本の服装は変わりません。一般的にイメージされるボロボロの服装は敝衣破帽(へいいはぼう)といい、応援用の服装ではなく普段着なんですよ。
--では、応援用の服装とは?
山田さん:柔道着に剣道用の袴を着けるスタイルが正装です。団長のみ上も紺の剣道着を着用します。これに赤いたすきを付け腰に何枚も手ぬぐいを下げます。野球応援などのときはこの正装で行うのです。
-― それだけ奇抜だと、普段の学校生活でもなかなか目立つのでは?
山田さん:そうですね。実際に私の高校では、応援団長は生徒会長よりも目立つ存在でした。
バンカラ応援団は山田さんで89代目だったという。伝統校ならではのバンカラ応援。今後も時代に流されることなく、日本らしい伝統をずっと守りつづけていってほしい。
(文/しらべぇ編集部・渡辺夏実)