子供がお小遣いを無駄使いしてしまうときどうするか
子供のうちに気づいてほしいですよね。
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■お小遣いは“失敗するため”に渡している
小学生くらいになると少しずつお小遣いを渡す家庭も多いですね。
でも、そのお小遣いを、子供がどうしようもないことに使っているとき、親としてはどんなことに気をつければいいでしょうか。
①「そんなことに使っちゃだめ!」と禁止する
②「何に使うか事前に相談しなさい」と約束させる
③「本当にそうやって使っちゃっていいんだっけ?」と疑問を投げかける
そもそもお小遣いは何のために渡すのでしたっけ?
“お金の使い方を少しずつ覚えるため”という理由がもっとも一般的でしょう。
変なことにお金を使って、後悔や反省を経験するのが前提なんです。
つまり、お小遣いは“失敗するため”に渡しているんですよね。失敗しても授業料だと思える範囲での金額を少しずつ与えてみるわけですよね。
ということは、お金の正しい使い方を親が最初から指図しちゃったら、子供は自分で正しい使い方を考えることができなくなります。それでは意味がありませんね。
よって①は×です。
親としては「そんなことのために渡しているんじゃありません!」と言いたくなる瞬間があります。でもそこで一呼吸。
最初のうちは②のように一旦親に相談させるというのもいいと思います。ただしずっとそれを続けていると、やっぱり自分で判断する力が養われません。
そういう意味で②は△です。
というわけで③が◯。
子供のお金の使い方に「あれれ???」と思ったら、「ほんとにそんなことに使っちゃっていいの?あとからほかにほしいモノが出てきたときに買えなくなるよ」と、お金を計画的に使うためのヒントを与えてみましょう。
そのうえで、本人が「使う」と決めたのなら、それ以上口を出さない方がいいと思います。
ただしよほど危険なモノや教育上良くないモノであれば話は別です。お金の使い方を学ぶ以前の問題ですから、それはそれでちゃんと話し合うなり禁止するなりしてください。たとえば缶ビールを買うとか。
お小遣いを使うたびに、親が使い道を決めていたら、きっといつまでたっても自分の責任でお金を使う技術は向上しません。
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■お金だけでなく時間も大切
ちなみに、時間の使い方を学ぶのも同じです。
学校の放課後に習い事をびっしり入れてしまうことも最近は多いようです。ピアノ、水泳、英会話などいろいろあります。
いろんなことができるようになるのは素晴らしいのですが、一方で「今日、これからの数時間をどうやって使おうか」と考える機会が損なわれてしまう可能性がありますから気をつけてください。
お金が有限であることは大人も肝に銘じていますからしっかり子供に伝えようとするのですけど、時間の有限性には意外と無頓着な大人も多いですよね。だから長時間労働とかをしちゃうわけです。
子供にも、自分で考えて時間を使う経験をたくさん積ませたほうが、将来時間の使い方が上手な大人になってくれる確率が上がると思います。
無意味な時間の意味は、無意味な時間を過ごしてみないとわからないものです。そのことに大人になってから気づくのではなくて、子供のうちに気づいて欲しいですよね。
ちなみに私事ですが、小さなころ、親にいちいちお小遣いの使い道をチェックされたものだから、“居酒屋で飲みすぎて散財した挙げ句に二日酔いになる”なんてナンセンスを未だに繰り返すのかな…と思うことがあります(笑)。
※この記事は全国のFMラジオネットワークJFNの「OH! HAPPY MORNING」とのコラボ企画です。記事の更新は隔週木曜日10:30am。記事更新の約10分前から、おおたとしまさがこのラジオで記事と同様の話をおしゃべりします。
(文/おおたとしまさ)