【社畜大国】「ノー残業デー」なんて真っ赤なウソ…みんなの取得率を調査!
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世界有数の「働きすぎ大国」と言われる日本。平成になって四半世紀が過ぎ、「ワークライフバランス」という言葉がかなり市民権を得てきた今もなお、「社畜」「ブラック企業」が流行語になるなど、働きすぎ傾向は変わらないままだ。
一部の企業では、残業時間を減らす取り組みとして「ノー残業デー」なるものが設けられているが、果たしてちゃんと守られているのだろうか?
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■半数以上の人が「守られていない」と回答
全国20~60代で、勤めている会社にノー残業デーがある男女355人に聞いたところ、およそ半数が「ノー残業デーは守られていない」と回答した。制度として、ほぼ機能していないと言ってもいいだろう。
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■圧倒的な男女差が明らかに
男女別・世代別では、かなり大きな差が見られた。
20代は男女ともに比較的ノー残業デーを守っている。さとり世代の賢い働き方だろうか。また、すべての世代で男性が女性を上回り、30代、50代、60代ではその差も大きい。
業務の責任が増えると、サービス残業をせざるを得ないのが実情なのかもしれない。
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■年収層で二極分化も
また年収別で見ると、大きくふたつに分かれた。
年収300万円以下と500〜700万円の層では守られていると感じている人が多く、300〜500万層と700万以上の人たちは6割がノー残業デーは破られていると回答。
「稼げるようになっても楽にはならない」というのが、日本の働き方の現状なのかもしれない。
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■「他の日はイエス残業デーなのかよ…」ノー残業デー返上者の声
そこでノー残業デーを返上して働いたことのある人々に話を聞いてみた。
「水曜日が一応ノー残業デーってことになってますけど、なにせ仕事量が膨大すぎて終わらない。関係ないっすね」(23歳・男性/ITベンチャー勤務)
「基本的に水曜は定時の19時で帰れますけど、その後に仕事の飲みが入るので結局残業してるような感じです。残業代も出ないし、むしろ仕事してた方がマシ」(25歳・女性/PR会社勤務)
「ノー残業デーでたっぷり体を休めて、土日出勤して働きます」(22歳・女性/ゲーム会社勤務)
「そもそも、ノー残業デーって言葉が気に入らない。他の日はイエス残業デーなんですかっていう」(28歳・男性/広告会社勤務)
「労働基準法なんて概念は弊社には存在しません」(32歳・男性/商社勤務)
ノー残業デーという、日本特有の制度。どう利用するかは、どう生きるかに関わってくると言えるだろう。
(取材・文/しらべえ編集部・岡本拓)
【調査概要】
方法:インターネットリサーチ「Qzoo」
調査期間:2015年10月23日~2015年10月26日
対象:全国20代~60代の男女355名