東日本エリア営業成績1位!アパレル店員に聞いた最強接客法「客を嫉妬させよ」
「仕事ができる人」として会社で認められる最もシンプルな方法は数字を持っていることだ。大手のアパレル会社に勤務するSさん(27才・女性)。彼女は自社ブランドの接客販売成績で東日本エリアで堂々トップに君臨する。
店を訪れた客が彼女から思わず服を買いたくなる秘密とは何なのか。貴重な彼女の声をご紹介しよう。
■アパレルの接客は「モテと一緒」
入社当初は、営業成績がまったく振るわず悩んでいました。お店を訪れたお客様に「今日は何をお探しですか?」「いまこちらの服が入荷したばかりでオススメですよ」と言って商品を紹介しても、お客様は「買って」と言われると買いたがらない。じゃあどうすればよいのか、と日々悩んでいました。
結論を言えば、接客は「モテ」を身につけることとまったく一緒だということを知りました。
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■きっかけは同郷の女性客
そんな彼女の転機は入社3年目のある日に訪れる。その日、Sさんはたまたま店を訪れた30代の女性客が自分と同郷の静岡出身だということを知り、地元トークでしばらく盛り上がった。
学区まで同じだったので、商品の話は一切せず会話が盛り上がったんです。10分くらい話し込みました。そのとき、タイミング悪く別のお客様がご来店された。スタッフが少なかったため、それまで話していた30代の女性にはお断りして、私が接客応対をしたんです。
別の女性客がセーターの色に悩んでいるとき、先ほどの同郷の女性客がSさんを呼んだ。
「ちょっと、私のコート選んでちょうだい」と、それまでたいして興味を持っていなかったはずの商品について相談し始めたんです。結果、彼女は入荷したばかりの白いコートをお買い上げいただきました。そのとき気づいたんです。接客には「モテ」が必要だと。
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■客は他の客に嫉妬する
Sさんの気付きは以下のものだ。
お客様は他のお客様に嫉妬するんです。自分と仲良く話してくれていた店員さんが、他のお客様と仲良くしているのを見ると悔しい気持ちになる。店員さんに構ってほしいから商品に興味があるふりをして私を奪い返すんですよ。特にそれは年配の女性ほど顕著です。
その後、彼女は接客のたびにさりげなく他の客の話をして「自分にはあなた以外にも大切なお客様がいる」という態度を示すようにしたという。結果は大成功だった。
毎回、一人ひとりのお客様に真剣に接していますが、それは他のお客様が売場内にいてもあえて変えていません。お客様は服を買っているのではなく、私とのコミュニケーションを買っていると思って接客すると、提供する価値が変わってきます。
この方法、アパレル業界だけでなく、居酒屋などの飲食店でも同様に効果があるという。他のテーブルで常連客と仲良く話している看板娘がいると、他の客は嫉妬して看板娘に注文を頼む。看板娘の奪い合いは、結果として客単価のアップにつながるというのだ。
接客業で売上に悩んでいる人は試してみてもよいかもしれない。
(文/しらべぇ編集部)