砂糖の原料はサトウキビだけじゃない!北海道の農家でテンサイについて聞いてきた
砂糖の原料といえば、なにをイメージするだろうか。おそらく多くの人がサトウキビを思い浮かべたであろうが、それだけではない。国産の砂糖原料の約八割を占めているのはテンサイ(ビート)という植物である。
実はサトウキビよりもテンサイのほうが、国産原料に占める割合は大きい。北海道・十勝地方の農家で取材を行い、知られざるテンサイについて話を伺ってきた。
北海道・十勝地方 見渡す限りのテンサイ畑
・テンサイってどんな植物?
テンサイは砂糖の原料として、日本では北海道のみで栽培されている植物である。見た目はダイコンに良く似ており「サトウダイコン」とも呼ばれるが、大根とは別種の植物。
大きな根に糖分が蓄えられており、根の糖度は約20%。甘いメロンの糖度でも13%程度であることを考えると、かなり高い値だ。
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・糖分量で値段が決まる「糖分取引」
多くの野菜は収穫物の重量に基づく「重量取引」が行われているが、テンサイは「糖度x重量」の「糖分取引」が行われている。重量が大きくても糖度が低ければ結局砂糖の原料としては意味がないからだ。
そのため農家は収量を多くすることだけでなく、より甘いテンサイを作ることをこころがけなければならない。ここは他の野菜と大きく異なる部分だ。
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・生のまま食べてみると…
採れたてのテンサイをスライスし、生のままいただいた。砂糖の原料であるから当たり前だが、少し舐めただけで砂糖を食べているように甘い。噛んでみると、柔らかな甘みが口の中に広がった。
ただ、非常に繊維質でゴワゴワしており食べづらい。やはり、砂糖原料として栽培されているため食用には向いていないようだ。
このように、北海道でしか栽培されていないため知名度は低いが、実は多くの人がお世話になっているテンサイ。あなたの使っている砂糖も実は、北海道の広大な大地が生んだ「テンサイ」から作られたものかもしれない。
(文/しらべぇ編集部・なかしまそうた)