忠犬ネクタイ…?アイデア満載な無印良品のパロディ「クセモノ用品」大集合
皆さん、無印良品は好きですか?
10月24日から開催されている「東京デザイナーズウィーク2014」の屋外展示で、面白さがひと際目立つチームを発見しました。無印良品をもじったテーマは「クセモノ用品」といい、展示された全10商品には無印良品もどきのプレートがつけられています。商品自体はクセモノすぎて使えず、地味めな展示ながらも通りすがりの見学者には爆笑され…がしかし、そこには深いアイデアが満載だったのです。
制作したのは、「多摩美術大学インテリアチーム」の10名。企画から完成までに約5ヶ月間を費やし、展示前日まで作業し続けたというから号泣ものです。
今回は、そんな大学生の努力と涙の結晶が詰まったアイデア満載おもしろ作品をご紹介します。
●腹八分目をもじった「皿八分目」
茶碗には既にてんこ盛りの白ご飯…と思いきや、この形状自体が器です。縁に1周する溝をつけ、この小さな隙間にご飯を盛ります。メタボに優しいエコグッズ。綺麗に盛るには相当の技術を要します。
●使い捨て!無駄にオシャレな蝶ネクタイ付「紙シャツ」
カレーやラーメン、しつこい油汚れの食事まで服をカバーし、食べこぼしを気にせず豪快に食事ができる原価約200円の紙エプロン。なぜか蝶ネクタイ付という無駄なオシャレ感とクオリティの高い服飾加工の仕上がり。
●見ると勇気が湧く「コブカルミラー」
漫画フォントを使用した、出かける前に見ると勇気を与えてくれる鏡。「うおおおおおッ!!」「ドンッ!!」との文字に無意識に深層心理を動かされ、朝から気合い全開というマジックに掛かれます。自分を相手に「一人壁ドン!」も可能。
●服を着たままシャンプーできる「アウトドアシャンプーハット」
通常は日避けの帽子として使え、汗をかいたら即座に頭の部分を取り外して素早くシャンプーできる快適グッズ。このハットさえあれば、いつでもどこでもサラサラヘアーを維持できます。
●無駄に楽しい「楽(らく)したいよう品」
柄杓の棒に水を通し、先端に空けた穴から水が出る仕組み。これがあればバケツも桶も不要です。「ホースから直接水を撒けばいいやろー」と突っ込みたい、なんとも無駄に楽しいシュールなグッズ。
●飲む姿が豪快に見える「ラッパグラス」
約200ml容量のため、お酒が弱い人でも豪快な姿に見え、女子の心を掴めます。頑張れ、ニッポン男子!という応援グッズ。女子の場合は女子力低下に繋がり、合コンネタにはお勧めですが確実にモテません。
●俺に時間は必要ない!「見にくい時計」
時間を曖昧にすることで時間に縛られず、忙しい時間を過ごす生活から自分を切り離し、本来の素の自分を取り戻すことができます。逆にいえば、遅刻癖や飲み始めたら止まらない人をより加速させる時計でもあります。
●中堅と忠犬を掛けた「忠犬ネクタイ」
日本の労働環境を少し皮肉った作品。サラリーマンの「中堅」と忠実に従う「忠犬」を掛け、鋭く尖ったスタッズは残業や精神的なタフさやを表現。決して人を突く訳ではありません。頑張れ、日本のサラリーマン!との思いを込めた応援グッズ。
その他、パーカーに枕を付けた「パクラ」、マフラーにも枕にもなる「マクラー」など、ネーミングやキャッチコピーも面白い大学生ならではの斬新な発想とアイデアがありました。
2014年度、57チームの大学や専門学校が参加した「学校作品展」のテーマは、「アバンギャルド」。当たり前の感覚からはみ出した新しい価値観と違和感が「アバンギャルド」なんじゃないか?そんなコンセプトに基づき、無印良品のパロディーで身近な日用品を合理的な流れから進化させた「クセモノ用品」。
購買意欲にはかられませんが、なぜか気になる小ネタが満載。実際に販売されたら、罠にハマって手元に置きたがる人がいるかもしれませんね。
(文/しらべぇ編集部・miya‐nee)