オラに分けてくれ!社会人「お年玉」の二重格差は意外に深刻
年が明けて、もう2日目。昨今は三が日ですら「正月らしさ」がすっかり薄れてしまい、日常との違いを感じにくくなってきた。
絵に描いたような「お正月」は、もはや過去のものとなりつつあるのかもしれない。
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■お年玉は「永遠に不滅」なのか?
変わりつつある大人の正月観を反映してか、子供の「お正月」も様変わりを見せているようだ。遊びとして付きものとされてきた「たこ揚げ」「コマ回し」「羽根突き」で楽しむ子供の姿などほとんど見かけなくなってしまった。
一方で、がっちり根付いたまま廃れない風習も一部にはある。
たとえば「お年玉」。大人が既得権益を大切にするお国柄だけあって、子供たちの間でも「お年玉をもらえる権利」を手放す機運は一向に生じないようである。
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■大人もしっかりもらっていた
ただし「お年玉」が子供だけに与えられている特権かというと、実はそうでもないようだ。
しらべぇ編集部の調査によると、「社会人になってから現金でお年玉をもらったことがある」という人の割合は、大人の23.2%に達する。
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■もらえるのは「女性」と「広島県民」
さらに調査を進めると、「もらったことがある」という大人は、特定の層に集中していた。
まず性別では、男性の16.7%に対し女性は29.7%の割合で「もらった」経験がある。 都道府県別では広島県で「もらったことがある」割合が最も大きく40.0%。最も小さい北海道の17.4%に大差をつけた。
試される大地・北海道の大人は正月早々、厳しい現実という試練を受けてしまったようだ。
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■深刻な二重格差も明らかに
職業別では、安定した収入がほぼ保証されているはずの公務員で29.0%という数字。「もらったことがある」という割合が最も大きい。
対して無職では16.8%に過ぎず、最も収入が不安定な大人に限ってお年玉がもらえないという深刻な二重格差が明らかに。あのサル風味なアニメキャラにならい、「オラに『お年玉』を分けてくれ!」と叫んで許されそうな不公平さである。
もっとも「お年玉格差」は大人の間に限ったものではない。子供の間でも「くれる人の数」「もらえる金額」の格差は明白なのだから。
お年玉とは、そもそもが不公平なもの…なのであろう。
(文/しらべぇ編集部・前田昌宏)
【調査概要】 方法:インターネットリサーチ「Qzoo」
調査期間:2015年11月20日~2015年11月24日
対象:全国20代~60代の男女1,371名