もうメートルで言って!実際のサイズがよく分からない単位TOP5(解説付き)
日本人のほとんどが日常生活で普通に使っている長さの単位「メートル」。1885年にメートル条約に加盟し、翌年に公布されて以来、日本ではそれまで使っていた尺貫法の「尺・寸」から「メートル・センチメートル」を徐々に使うようになった。
しかし、普段の生活のなかには、メートル以外で表記されるものは多くある。慣れ親しんでいる「メートル」でない場合、いまいちその長さの感覚が掴めない人も多いのではないだろうか?
このことについて、アンケートサイト「みんなの声」で1万6681人を対象にアンケートがとられている。今回は、「メートルで言って欲しいと思う単位トップ5」を紹介しつつ、その単位について学んでいきたいと思う。(調査期間:2014年10月30日~2014年11月13日)
●5位 飛行距離◯◯マイル:10.9%
飛行機に乗ると溜まるポイントなどで親しみがある、「マイル」。ヤード・ポンド法などで使われる長さの単位のひとつだ。1国際マイルは、「1609.344メートル」、つまり約「1.6km」となる。しかし、航空や航海において使われるマイルは「国際海里」で「1852メートル」と定義されているので、若干異なる。飛行距離が10マイルと聞いて「16kmくらいか…」と考えたとしたら、それは少々の勘違いだ。
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●4位 木材の長さ◯尺◯寸:11.0%
かつて日本で使われていた尺貫法に基づく単位の尺や寸。日本では、計量法という法律により公的な取引や証明には使えなくなってしまっていることは、あまり知られていないのではないだろうか? しかし、いまだよく尺や寸を耳にするのは、建築資材などでこの単位が使われているからだろう。畳のように古くからの日本家屋にあるものが、1間(1つ)6尺3寸のように決まっていることも大きく影響している。
1尺は「33分の10メートル」=「303.030mm」、つまり約30cmだ。寸はこの10分の1。よって、「1寸先は闇」とは、「約3cm先は闇」となる。かなり目の前だ。
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●3位 土地の面積◯◯坪:18.7%
「100坪の広大な土地を…」など、広さを表現する時によく使われる坪。これも尺貫法の単位だ。1坪は「121分の400平方メートル」=「3.305785124平方メートル」、つまり、約「3平方メートル」だ。これだとよく分からないという人もいるだろう。1坪は6尺の正方形の面積、つまり6尺3寸の畳を2枚並べた大きさとなる。ちなみに良く単位として使われる東京ドームの面積は4万6755平方メートル。これは約1万4143坪となる。…やはり分かりづらい。
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●2位 ゴルフの飛距離◯◯ヤード:20.0%
ゴルフでコースの距離をあらわす時に使われる「ヤード」。ヤード・ポンド法における長さの単位だが、1ヤードは「0.9144メートル」であり、ほぼ1メートルだ。元々イギリス発祥であるゴルフやフットボールなどでは昔からヤードが使われていたため、その名残として現在でもヤードが使われている。
そして、ゴルフでもグリーン上でのパットで「◯メートルのパットです」と解説されるのは、分からない人にも距離感を掴んでもらうためのサービスだそうだ。公式にはヤード・フィートを使っている。
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●1位 デニムのサイズ◯◯インチ:22.8%
最もメートルで表現して欲しいとされたのは、服や靴などのサイズで使われる「インチ」。これもヤード・ポンド法の長さの単位であり、1インチは「25.4ミリメートル」だ。
インチは、男性の親指の幅に由来する単位とされている。なぜ今でもよく使われているのか? それは、工業製品の多くがイギリスやアメリカなどで作られたため、ネジなどの互換性を保つためにインチを使われたのが大きな理由のひとつ。衣服なども同様である。日本の着物では尺が使われているが、こうした古くからあるものにおいては、互換性を保つためにその当時からの単位が使用されているというわけだ。
結果はこのようになったが、普段の会話でもし、「ズボンのサイズは29インチだよ」「つまり、73.66センチってことね」と言ってしまえば、おおかた嫌な顔をされてしまうだろう。豆知識の使いどころは注意すべきである。
【集計結果】
出 典:dメニュー・iメニュー 「みんなの声」
集計期間:2014年10月30日~2014年11月13日
投票数:16681票
(文/しらべぇ編集部・常時系)