囲碁ソフトが最強棋士に勝利 人工知能の急発達に驚きの声

日本では国内最強棋士井山裕太六冠との対局を希望する声もある。『Alphago』の今後が注目される。

2016/03/14 16:00


囲碁

Googleが開発し、世界で初めてプロ棋士に勝利した囲碁ソフト『Alphago』と、世界トップクラスの囲碁棋士イ・セドル九段との五番勝負が行われ『Alphago』が勝ち越した。



■人間優位の予想も

当初は人類代表のイ・セドル九段が優位とみられていたが、『Alphago』が第1局に勝利すると、立て続けに連勝し、一気に番勝負を勝ち越し。人間の感覚では「悪手」とも思える手がじつは妙手であることも多く、棋士を驚かせた。

『Alphago』の勝ち越しが決まった後に行われた第4局も序盤からイ・セドル九段が追い込まれ、4連敗が濃厚に。しかしイ・セドル九段が中盤で放った勝負手の意図を『Alphago』が読めず、形勢逆転。逆転勝利をおさめ、人間の可能性と対応力を見せつけた。


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■人工知能は今後脅威になる?

今後、『Alphago』のような高い学習能力を持った人工知能は医療など他の分野への転用が見込まれている。

そうなると、将来的に従来まで人間でなければ行うことのできなかった分野を人工知能がこなすようになるのかも。

しらべぇ編集部がアンケートサイトサイト『マインドソナー』で「コンピューターに自分の仕事を取られそうを感じたことがあるか」聞いたところ、「感じたことがある」と答えた人は12%にとどまった。

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現状人工知能の活躍はチェス、将棋、囲碁などボードゲームの世界の話と考えられているが、今さまざまな分野で今回の『Alphago』のような優秀な人工知能が人間に衝撃を与え、職を奪う可能性が高い。


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■今回の対局について聞いてみた

囲碁ファンに今回の『Alphago』対イ・セドル九段の対局について聞いてみると…

「 イ・セドル九段が勝ち越すと思っていただけに、『Alphago』の強さには本当に驚かされました。 もう人間は人工知能にかなわないのかと思ったけど、第4局でイ・セドル九段が勝ってくれて、人間にもまだ可能性があると感じました」(30代男性)

「高尾紳路九段が『普通に打ってたら勝てない』と語っていましたが、『Alphago』は相当強いと思います。第4局の勝利に喜ぶ姿を見て、人間がコンピューターに勝つと大騒ぎになる時代になったんだなと思いました。きっと、これが日常生活にも出てくるのでしょうね」(20代女性)

「今後、囲碁も将棋電王戦のように事前貸し出しの有無やPCのスペックなど、細かい規定が必要になるんじゃないですかね。いずれにしても今回の対局で囲碁が注目されたので、この流れをどう活かしていくかですね」(30代男性)

『Alphago』が今後別のプロ棋士と対局するか否かは不明だが、日本では国内最強棋士井山裕太六冠との対局を希望する声もある。『Alphago』の今後が注目される。

(取材・文/しらべぇ編集部・佐藤 俊治

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