プロ野球で新導入の「コリジョンルール」とは?勝敗に影響も
今季から、プロ野球のルールが変わったことをご存知だろうか。ホームに突入する走者に対し、捕手が得点を防ぐためにホームベースを守る「ブロック」を全面的に禁止とするコリジョンルールが適用になったのだ。
これに伴い、ホーム上のクロスプレーについてもビデオ判定の対象となり、審判が必要であると判断した場合、ホームラン判定同様ビデオによる判断を行うことに。
ブロックができないことから各チームの三塁コーチャーが走者を積極的にホームに回すことが予想され、勝敗に影響する可能性もある。
コリジョンルールの影響で2塁ランナーを単打で生還させないためにはさらに外野が前進する必要がある。つまり外野の頭を拔かれる可能性が高くなることを考えてバッターが強打者の場合にはあえて前進守備をとらないという選択もありなのではないかと思った。
— ずんだー (@pokeagles623) March 17, 2016
■違反の判断が難しいとの声
問題は、審判員によってコリジョンルール違反であるか否かの認識が異なる可能性があることだ。今季から導入されるルールだけに、どこまでが違反であるかの線引きが難しく、審判の裁量に任されることになりそう。
コリジョンルールって相当厳しくない?今日の中村悠平のシーンを見てないからなんとも言えないけどさ、退場もあるしどの程度防いだらダメなのかという規定も曖昧な気がするし。そもそもビデオ判定の画質も疑わしいと思ってるから。
— シジマール (@almond5643) March 15, 2016
それならばコリジョンルールだけでも全面的にビデオ判定にしてみてはどうか、との声も出てきている。しらべぇ編集部の調査では、プロ野球審判員の全面ビデオ判定化について、女性を中心に3割から4割程度賛成する結果になった。
コリジョンルールはもちろんホームラン判定についても、原則ビデオ確認とし、予備審判などの第三者が映像を見て判断するほうが間違いが起きないかも。
しかし、「いちいちビデオ判定していたらかえって時間がかかる」、「審判の威厳がなくなる」などの反対意見も根強く、現状は難しい状況だ。
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■コリジョンルールについてファンの声は?
ルール導入や判定についてプロ野球ファンに聞いてみると…
どうやらファンはルール導入について一定の理解を示しつつも「野球の魅力が失われる」と残念に思っているようだ。
16日に行われたヤクルト対広島のオープン戦でコリジョンルールが初適用。真中監督が「故意ではなくても違反した場合警告2回で退場」というルールを認識しておらず、審判に抗議する一幕があり、ルールについての周知が遅れていることが裏付けられた。
いずれにしても今シーズン、この新ルールがプロ野球にさまざまな影響をあたえることは間違いない。
(取材・文/しらべえ編集部・佐藤 俊治)
【調査概要】
方法:インターネットリサーチ「Qzoo」
調査期間:2015年12月20日~2015年12月24日
対象:全国20代~60代の野球ファン449名