「食べすぎ?野菜ジュース飲んでるから大丈夫!」免罪符意識を持つ若者たち
現代人が抱える様々な悩みのなかで、その筆頭にあげられるのが食生活です。多忙ゆえに外食や中食が多いと、栄養バランスは偏りがちになると言われます。特に野菜は不足しがちで、それをどこで摂るべきかは常に悩みの種となっています。
そんなとき、人々から熱い眼差しを向けられる存在が野菜ジュースです。コンビニやスーパーで簡単に手に入れることができ、調理の手間なく野菜を摂ることができるからです。人によっては、ラーメンを食べたあとに一本、焼肉を食べた翌日に一本、といったように、まるで野菜ジュースを飲むことで栄養バランスを取り戻しているかのような意識を持っていることも少なくありません。彼らは、野菜ジュースを高カロリーだらけの食生活という罪を免れるための道具、言わば免罪符のように捉えているのです。
では、こうした意識で野菜ジュースを飲んでいる人はどれ位いるのでしょうか。その割合を調べてみました。
【質問】
「野菜ジュースを『免罪符』的な気持ちで飲んでいる」と答えた人の割合
はい14.4%
いいえ85.6%
14.4%の人たちは野菜ジュースを免罪符と捉えているようです。仮に野菜ジュースに口があったとすれば「そんなに過度に私に期待しないで!」という声が聞こえてきそうです。
続いて、年代別の傾向を見てみましょう。
【年代別】
「野菜ジュースを『免罪符』的な気持ちで飲んでいる」と答えた人の割合
20代:19.7%
30代:15.7%
40代:11.0%
50代:11.3%
60代:14.3%
20〜30代の若い世代の人たちを見ると、野菜ジュースへの免罪符意識を持つ人はおよそ5人に1人に及びます。彼らにとって、野菜ジュースはサプリメントと同じものと捉えられているのでしょうか。
回答者の中から、野菜ジュースに依存する若者たちの声を集めてみました。
「なんの解決にもなっていない」「サラダのような意識」
「よく『そんなに食べて大丈夫なの?』と聞かれるが、その度に『野菜ジュース飲んだから大丈夫』と答えてる。なんの解決にもなっていないことはよくわかっている」(20代男性)
「トマトジュースを飲んでるから大丈夫、という意識を持ち続けていたらここ3ヶ月で5キロ太った」(20代女性)
「食べた分だけ野菜ジュースを多めに飲んでる。サラダのような意識を持ってます」(30代男性)
「実家から『野菜をちゃんと摂りなさい』と言われて段ボールで野菜ジュースが届く」(20代女性)
今さら確認不要ですが、普段の食事に加えて野菜ジュースを飲んだとしても、それが摂取カロリーを軽減することにはなりません。もちろん、ダイエットになるわけでもありません。
にもかかわらず、人によっては野菜ジュースへの過度な期待をやめられないようです。その原因として、野菜ジュースが美味しいことに加え、外食において野菜料理メニューが相対的に充実していないことなどが考えられるでしょう。野菜ジュースは免罪符ではありません。いずれ大きな痛手を負う前に、食事の栄養バランスを見直すべきであることは言うまでもありません。
【調査概要】
方法:インターネットリサーチ「Qzoo」
調査期間:2014年11月14日(金)~11月16日(火)
対象:全国20代~60代の男女1500名
(文/しらべぇ編集部)