女性・高齢者の被害が急増!?巧妙化するアダルトサイトの対処法【法律コラム】
「アダルトサイト」に関連した被害の実態と対処法にとは。
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みなさん、突然ですが、アダルトサイトをよく閲覧しますか?
いきなりこんなことを聞くなんて「法律の専門家としてどうなんだ!」と、思った方もいらっしゃるはず(笑)。
筆者は、よくも悪くも健全な生活を送っております…とだけ言って逃げたいところではありますが、みなさんに思い切ってマインドソナーを使い質問してみました!
やはり男性は限りなく100%に近い数字が(笑)。女性は51.0%と、男性よりは少ないですね。
ところが、最近ではそのアダルトサイトを見る「女性の被害」が急増中。アダルトサイトに関連する問題として、もはや笑い事ではすまされないような事情があるのです。
今回は、「アダルトサイト」に関連した被害の実態と対処法についてお話をしていきたいと思います。
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■女性や高齢者の相談件数が増えている?
先月末、国民生活センターが、2014年度に全国の消費生活センターに寄せられた「アダルトサイト」に関する相談件数を公表。
それによると、アダルトサイトに関する相談が昨年初めて10万件を超え(総数:10万6279件)、過去最多だったとのこと。
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そして、相談件数のうち、約半数にあたる47515件が「スマートフォン」の利用時に関する相談になっており、「スマートフォン」ユーザーの相談件数も年々増加傾向に。
男女別の割合では、
2009年度調査:男性73.2%、女性28.6%
2014年度調査:男性67.9%、女性32.1%
と、5年前と比べ女性の割合が増えています。
相談件数の総数が2009年度は2014年度の約半数だったことを考えると、女性の相談件数が大幅に増加していることがわかりますね。
さらに年代別の調査では、60歳以上の相談者の割合が、2009年度では7.6%だったのに対し、2014年度では21.3%と、全体の5分の1以上の割合に。
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笑い話ではありませんが、それだけ高齢者に元気な人が増えたというべきか、スマートフォンでの対応に四苦八苦してしまう高齢者が増えているとみるべきか。
いずれにしても、相談件数が増加しているということは、それだけサイトを運営・管理するう側の手口も巧妙化しているということです。
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■無関係なサイトを見ていたのに…アダルトサイトへ誘導された
最近報告があった事例の中には、以下のような例が。
インターネットで、ある歌手の動画をみるために、インターネットの動画配信サイトをクリックしたつもりだったが、18歳以上の年齢確認のボタンが表示された。
まさかアダルトサイトへの誘導などと思わなかったので、そのままクリックしたところ、アダルトサイトの会員登録完了の画面が表示された。
そして「誤操作の方は24時間以内に連絡するように」との表記と電話番号が…
直接「アダルトサイト」を閲覧していないにもかかわらず、巧みに誘導し、場合によっては、高額な金額を振り込みさせるところまで持っていってしまうようなケースも。
これは「ワンクリック詐欺」と呼ばれる手口です。
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■ワンクリックでは契約は成立しない!
電子消費者契約法3条では、
契約申込みの意思を持たず誤って一度クリックしても、内容に間違いがないか確認する画面がない場合には、契約は無効になる
と、いうことを定めています。そのため、ワンクリック詐欺で直ちに契約が成立することはありません。
契約が成立していない以上、もちろん支払義務はありません。
また、相手に連絡をとってしまうと、相手は詐欺のプロですから、あの手この手で誘導し、連絡をした人を不安に陥らせ、金銭の支払をせまってきます。
そのため、相手に連絡をすることは絶対にやめてください。
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■終わりに
以前から、こうした手口に対する被害は多いのにもかかわらず、相談件数が増加。業者側の手口も年々巧妙になって、まさに「いたちごっこ」の状態。
消費者として必要な意識は、不用意に怪しいサイトにアクセスしない。仮にアクセスしても業者と直接やりあわない。
まずはこうした意識をもつことが肝要。それでも、もし被害に遭ってしまったら、解決窓口となる消費者生活センターや弁護士にすぐに相談することをお勧めします。
(文/弁護士・佐藤大和)
(取材・文/Sirabee 編集部・佐藤大和)