レトルト食品はカレーより「つゆ」に需要あり!即席なのに続く人気の秘密とは…
「ご飯の支度が面倒だなぁ」と思ったとき、活躍するのがレトルト食品。カレー、丼の具、パスタソースなどから、ハンバーグや煮魚のようなおかず、さらには鍋用のスープまで、たくさんの種類が販売されている。
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■レトルトで伸びているのは「鍋用スープ」
しらべぇ編集部が、全国20~60代の男女1381人に「家にレトルト食品があるか」をたずねたところ、76.2%が「ある」と答えている。
年齢とともに「ある」と答えた人が多めの結果となったものの、若い世代を含め幅広く普及していることがわかる。
日本缶詰びん詰レトルト食品協会の調査によると、2014年における日本のレトルト食品生産量は36万7,647トン。10年前となる2005年の30万4,154トンから、2割以上も伸びている。
ただしレトルト食品の中で最も多いカレー(2014年:14万7,303トン)の生産量は横ばいだ。
伸びているのは「つゆ・たれ」で、2005年には7,074トンだったのが、2014年には4万7,435トンと6倍以上に。スーパーなどの売り場にある鍋用スープの充実ぶりで、それを実感する人も多いのではないだろうか。
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■即席なのに歴史となったレトルトカレー
ところで日本におけるレトルト食品を語る上で欠かせないのが、大塚食品のボンカレーである。
同社のホームページ「ボンカレーヒストリー」によると、競争の激しかったカレー市場を勝ち抜くために、アメリカで登場した真空パックの技術を導入。1968年、世界で初めての市販用レトルトカレーを発売したとのこと。
その後、S&Bが1970年にサンバードチキンカレーを、ハウス食品が1971年にククレカレーを発売。現在、日本国内だけで100種類以上のレトルトカレーが販売されているそうだ。
ボンカレーと言えば、女優の松山容子がデザインされたホーロー看板が有名だ。レトログッズの愛好家に人気の看板は、インターネットオークションでは数千円から、状態の良いものでは1万円を超える値段で取り引きされている。
パパっと食べるだけでなく、時にはこんな歴史に思いを馳せてみるのも面白いかもしれない。
(文/しらべぇ編集部・県田勢)
【調査概要】
方法:インターネットリサーチ「Qzoo」
調査期間:2015年10月23日~2015年10月26日
対象:全国20代~60代の男女1,381名