サメとワニに疑問…言葉の「輸入失敗説」が濃厚か?

2016/03/17 19:00


黒田勇樹

腸の調子が超悪いので、真っ当な生活を送るため、納豆を食べながら葛藤している俳優/ハイ パーメディアフリーターの黒田勇樹です。こんにちは。目指せ、ラッパー。

このコラムは、子供の頃から芸能の世界で台本や台詞に触れ続け、今なお脚本家やライターとして「言葉」と向かい合っている筆者の視点から、様々な「言葉の成り立ち」について好き勝手に調べる「妄想的」な語源しらべぇです。


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■納豆と豆腐に疑問が

納豆と豆腐って逆じゃね?


そんな疑問をお持ちになられた経験のある方は、いらっしゃいませんでしょうか?  箱に「納めて」作るのが豆腐、豆を「腐らせて」作るのが納豆。表現がひっくり返っている気がしますよね?

これについて調べてみたところ、諸説ありました。

「腐」自体がもともと発酵させる意味を持ち、昔は豆腐のようなものをヨーグルトのように発酵させて形にする製法をとっていたから、豆腐。「神様に納める豆」だったから納豆という、「だから間違いではない」説。

もうひとつは、「中国から伝来するときに入れ替わってしまった説」のどちらかが有力なようです。

以前にも書きましたが、大きいものに対して現地の言葉で「こんにちは」を表す「ジャンボ」と言ってみたり、言葉の輸入にはいい加減なものが多く見られます。


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■サメがワニと呼ばれている理由

サメ
©iStock.com/Thurston Photo

ある地方ではサメのことを「ワニ」と呼ぶようですが、これも輸入失敗説が濃厚

中国から「鰐(わに)」という字が輸入された際に、その説明が「似鱉、有四足、喙長三尺、甚利歯、虎及大鹿渡水、鰐撃之、皆中断」。

つまり、「すっぽんに似ておっきくて歯が強い水の生き物」という説明だったため、サメのことと勘違いしたとか。キリンに至ってはもともと伝説の生き物で、あのビールのラベルによく書いてある「麒麟」を指す言葉だった。

麒麟
※画像はKIRIN公式サイトのスクリーンショット

だけど、その後輸入されて現在動物園で見ることができる首の長い「キリン」を見て驚いた人が、「麒麟というのは、なんかとんでもない生き物」としか認識していなかったため、「麒麟じゃ! きっとあれが麒麟じゃ!」と言って、キリンと呼ばれるよ うになったそうです。

言葉の輸入、結構、いい加減だよね。でも、そこが面白い。

(文/ハイパーメディアフリーター・黒田勇樹

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