「いただきます」「ごちそうさま」と家庭環境の関係性が判明
日本では一般的に、食事の前には「いただきます」、食事の後に「ごちそうさま」を言う習慣がある。子供のころから教えられるマナーのひとつだ。しかし、中には家で誰も言わないため、習慣が身につかないまま大人になった人もいるだろう。
しらべぇ編集部では、全国20〜60代の男女1352人に「自分の家では『いただきます』や『ごちそうさま』を言う習慣の有無」について、アンケート調査を実施してみることに。
■4人に1人は「いただきます」「ごちそうさま」を言う習慣がない!
すると、そうした習慣がないと答えた人は、全体で約3割ほどだった。
家族のコミュニケーションが減っていると言われている昨今だが、7割以上の家庭で習慣化されているのは、少し安心ができる。しかし一方で、3割弱の家庭では、なにも言わずに食事を口にしている現実もあるのだ。
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■公務員は食事のマナーがいい傾向か
職業別での調査では、顕著な差が見られた。無職・家事手伝いでは、4割近くが食事の挨拶をを言う習慣がないと明らかに。
割合が少ない職業では、専業主婦(夫)が約2割、公務員が約1割だった。公務員は真面目なイメージがあるが、家庭での両親のしつけがしっかりされていたのかもしれないと思える結果に。
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■元ヤンは「いただきます」を言わない?
また傾向別で興味深い差が見られたのは、このふたつのタイプの人たちだ。
若いころにヤンキーだった人は、4割もの人が「いただきます」「ごちそうさま」を言う習慣がないらしい。一般的に、反抗的なイメージのあるヤンキーだが、そう思うと「いただきます」と素直に言う光景はあまり想像できないかも…?
中には、家庭環境が複雑でグレるケースもあり、食事のマナーを教える以前に、家族のコミュニケーションが機能していない場合もある。引きこもりを扱ったドキュメント番組などを観ていると、家族と一緒に食事を取らないシーンも。
また、ひとり暮らしの人は、「家に誰もいないので言っても仕方がない」と考えてる悲しい現実がありそうだ。
このように、「いただきます」「ごちそうさま」を言うかどうかは、育ってきた環境で左右されそうだと本調査でも分かった。
食べ物への感謝の意味を表す言葉とも言われており、なかなか奥が深い言葉。言う習慣がなかった人も、大人になった今からでも習慣づけてみてはいかがだろう?
(文/しらべぇ編集部・ニャック)
【調査概要】
方法:インターネットリサーチ「Qzoo」
調査期間:2016年3月18日~2016年3月22日
対象:全国20代~60代の男女1352名(有効回答数)