最近の『ONE PIECE』はつまらない?連載長期化にファン「疲れた」
1997年の連載開始以来、幅広い人気を集めている大ヒット漫画『ONE PIECE』(以下、ワンピース)。
王道をいく冒険少年マンガでありながらも、緻密に張り巡らされた伏線が魅力の本作。単行本81巻を突破した現在も、さまざまな記録を塗り替え続けている。
しかし、古くからのファンの中には、近頃のワンピースについて批判の声が出ることも少なくない。それは「話が長すぎる」「連載期間を伸ばした結果、物語がだれた」というものだ。
■120巻完結は正直長すぎ?
作者の尾田栄一郎氏が担当編集者に語ったところによると、本作はおよそ120巻程度で完結の予定だそう。今までのペースで連載を続けても、ざっと10年程度かかる計算になる。
しらべぇ編集部が全国の20代~60代の熱心なファン271名に調査を行なったところ、「『ワンピース』は連載を伸ばした結果、質が下がったと思う」と答えたのは全体の3割弱。
「連載の長期化」に問題意識を持っている人は決して少なくないようだ。
■コミック派に聞いた結果
しらべぇ編集部はファンの男性ふたりに話を聞いてみた。
「小学生の頃から、ワンピースはずっと集めてきました。好きになった頃は本当に面白くて、一晩中読んだことも珍しくありません。とくにアラバスタでは感動しすぎて、震えましたもん。
でも、50巻を過ぎたあたりからだんだんと違う感覚を覚えるようになってきたんです。『あれ、これなんか同じことを繰り返してね?』って。伏線の貼り方とか、主張とか、ルフィの仲間への台詞とか、どうしても既視感を感じてしまうんですね。
最近ではあまりにダラダラしすぎてコミックを買うのもただの惰性になっていますよ。会社にとって一番大きな収入源なのはわかりますが、冗長になっては意味がないのではと」(20代・男性)
「最近のワンピースは、キャラが無駄に多くて読むのに疲れますね。おまけに、絵が緻密すぎて、ごちゃごちゃして目が痛いというか…。たしかに、少年マンガとは思えないレベルの高い表現をしていると思いますよ。子供向けだからって甘えがないというか。
でも、緻密に書けば響くかというとそうじゃないじゃないですか? なんていうか、いくら凄くても読むのがしんどいのはちょっとね…」(30代・男性)
人気ある作品は、それだけ批判も多くなるもの。しかし、長らくファンだった人からも疑問符がつくとは、悲しいことだ。
今後、この国民的作品の風呂敷をどのようにたたむのか。広げに広げただけに、より一層作者である尾田氏の手腕に注目が集まっている。
・あわせて読みたい→『週刊少年ジャンプ』歴代最強キャラBEST10!ファン予想外の結果に
(取材・文/しらべぇ編集部・クレソン佐藤)
【調査概要】 方法:インターネットリサーチ「Qzoo」
調査期間:2016年4月22日~2016年4月25日
対象:全国20代~60代のワンピースファンの男女271名(有効回答数)