事務所関係者に聞いた「タレントへのプレゼント」の末路
24日放送の『中居正広のミになる図書館』(テレビ朝日)で、SMAPの中居正広が「ファンレターを読まない」ことを明かし、騒然となる一幕があった。
この日、ゲスト出演した女優の小雪に対し、レギュラー出演者の劇団ひとりが過去にファンレターを送った経験があることを告白。中居がそれに「信じられない」という風な顔を見せたため、判明した。
多くのファンを悲しませたこの発言だが、中居クラスの有名人になれば、現実的に考えてすべての手紙に目を通すのは難しそうにも思える。そこでしらべぇ取材班は、芸能事務所で働いた経験のある人々に、芸能人のプレゼント事情について話を聞いた。
①手紙
「ファンレターはタレント活動を開始したときは、誰でも嬉しいものです。以前、『広瀬すずから返事がきた』というツイートが拡散されていましたが、彼女のように返事を書く人も少なくない。やっぱり嬉しいですからね。あの妻夫木さんでも、可能なときは読んでるって聞いたことあります。
でも、もっと忙しい人になるとそれも厳しくなるみたい。某芸能事務所は銀座に借りたビルにプレゼントをすべて送ってもらって、そのまま廃棄しているという噂があります。所属人数も多いと仕分けする人件費も馬鹿にならないし、そうせざるを得ないんでしょうね」(20代女性・Mさん)
②ライブでの花束
「生花が苦手な人はすぐに捨てています。ライブ中は忙しくて見てる暇もなかったりしますしね。でも、宝塚の女優さんはパトロンに家などを買ってもらうとき、花をさすスペースを確保しておくそうですよ」(30代男性・R氏)
③メッセージカード
「ファンは色紙にいろいろとデコったり、メッセージを書いたりしてくれて、それはタレントにとっても嬉しいことなんですが…多くなり過ぎると持って帰れなくなりますよね。舞台の控室で、俳優が色紙をゴミ箱に捨てるのをよく見ていました。
仕方ないんです。どれかを選ぶのも、ファンに順位をつける意味で、差別になってしまいますし」(30代男性・R氏)
④ぬいぐるみ、目覚まし時計
「これはアイドルに多いプレゼントですが、中に盗聴器やGPS発信機が入ってないか押して確認します。人気がそこまでない子は、普通に持って帰ることが多かったですね」(20代女性・Mさん)
⑤ケーキ
「なんの薬が入っているかわからないし、食べられるわけないです。ちなみに、某アイドルは今までで一番うれしかった贈り物は『新潟のファンからもらったこしひかり』って言ってました」(20代女性・Kさん)
⑥時計などの高級品
「AKBなどもそうですが、あまり高額のプレゼントは受け取ってもらえないことが多い。それは、高いお金を払うほど、ファンはタレントに期待し、執着してしまうからです。そして、そういう人ほど離れるときは一瞬」(20代女性・Kさん)
ときにタレントの手に渡らず、そのまま廃棄されてしまうこともあるプレゼント。決して嬉しくないわけではないものの、さまざまな事情で持って帰ることはできないようだ。
先日報道された武蔵小金井で発生した女性アーティストの死傷事件も、ファンがプレゼントで贈った腕時計を送り返されたことが報じられている。
愛情をなにか形で示したい気持ちはわかるが、応援される側にとって一番うれしいのは「ずっとファンでいてくれる」ことのはず。過度の期待をせずに、程よい距離間で応援していくのが、正しいマナーと言えそうだ。
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(取材・文/しらべぇ編集部・クレソン佐藤)