18歳選挙権ってどう?『TOHYO都』イベントで聞いた10代の本音
東京都選挙管理委員会が主催する「18歳選挙権」の周知キャンペーンがある。その名も「TOHYO都」。
6月4日、5日に東京・新宿ステーションスクエアで、「TOHYO都」のフリーイベント『TOHYO CYPHER』が開催された。同イベントはヒップホップと選挙をかけ合せた内容。般若や、KEN THE 390など人気ラッパーが集結。
そんな彼らが「投票の大切さ」を訴える、ということで、ヒップホップ好きの若者が多く集まり、MCバトルや、ライブステージの盛り上がりはものすごい。
しかし、このイベントを観覧することによって、実際に若者たちは「投票へ行こう」という気になっただろうか。あるいは「18歳選挙権」に対して意識が変わった、という10代男女はいるのか。
しらべえ取材班は、同イベント終了後、会場に来ていた10代の若者たちに「18歳選挙権についてどう思うか」という質問をぶつけてみることに。
■初めて「18歳選挙権」について知った
取材班がまず質問を試みたのは、満19歳の専門学校に通う男性。
「正直、『18歳選挙権』のことは、知らなかったです。今日、このイベントをツイッターの告知で見て実際に来て、それで初めて知りました。自分の尊敬するラッパーに『行け』って言われたら、投票、行ってみようかなって」
10代に支持のあるラッパーたちを起用したのは、戦略として正解だったのだ。この男性のように、同イベントをきっかけに「18歳選挙権」を知った人は、意外と少なくないかもしれない。
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■イベントは楽しかったけど…
17歳の女子高生は、率直な思いを吐露してみせる。
「ラップバトルとかライブとかは面白かったですけど、あんまり、選挙に行きたいっていう風には思わなかったです。どうして選挙に行ける年齢を下げるのかも意味がわからない。18歳になっても、行かない気がします…」
女子高生は「自分の一票で何かが変わるとは思えない」ということも口にする。まさに本音である。
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■意思表示をすることが大事
そんな意見もある中、18歳になったばかりという男子高校生は意欲的であった。
「とりあえず『投票に行く』ことが大事なのかなって思いました。ラッパーの方も言ってましたけど、結果どうこうよりも意思表示みたいな。今日は友達と来たんですけど、投票、一緒に行こうって話してました」
ラップは、ダイレクトに伝えられない意思を、韻に託して送り出す音楽。つまり、ヒップホップも投票も、根っこは一緒。意思表示こそが大事なのだ。
大盛況のうちに終わった『TOHYO CYPHER』。東京都選挙管理委員会には、これからも精力的に「18歳選挙権」の周知キャンペーンを、こういったイベントなどで形にしていってほしい。
結果はどうであれ、若者が選挙に対して考えるきっかけにはなりそうだ。
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(取材・文/しらべぇ編集部・倉木春太)