東京サマーランド「タトゥー禁止」が炎上 5割が「怖い」との調査結果も
東京サマーランドの公式ブログが、「刺青・タトゥーの入場禁止」についてのエントリーを配信し、話題となった。
おもに「文体や書き方」について批判が殺到し、ブログ記事は削除。公式サイトやFacebookページでは、お詫びが掲載されている。
■ケンカや客離れの原因に
削除されたブログによれば、サマーランドでは2008年から「刺青・タトゥー入場禁止」を実施。他の類似施設より2年ほど対応が遅れたため、刺青を入れた客が集中し、「品評会」のような状態だったとのこと。
ケンカなどのトラブルも増え、多くの客に敬遠された結果、入場を禁止した。ラッシュガードやサポーター、テーピングなどで隠した場合もNGで、前売り券を含めた入園料は返金されない。
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■男女とも5割が恐怖感を覚える刺青・タトゥー
「海外ではタトゥーは一般的な文化だ」という主張もある。実際、外国人観光客の増加で、都市部では刺青の人を目にする機会も増えた。
しかし、しらべぇ編集部が全国20〜60代の男女1358名に調査した結果、男女ともおよそ5割が「刺青・タトゥーに恐怖感を覚える」と回答。
東京サマーランドが厳しく入場を規制するのも、理解できる数字だ。
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■医師免許のない刺青はそもそも違法?
海外はさておき、国内では暴力団や反社会的勢力のイメージも根強い刺青。そもそも違法性はないのだろうか。
しらべぇコラムニストで、レイ法律事務所・代表弁護士の佐藤大和先生に話を聞いた。
佐藤弁護士:「えっ!?」と思われる人も多いかと思いますが、刺青を入れるためには、医師免許が必要とされています。
具体的には、厚生労働省では、「針先に色素を付けながら、皮膚の表面に墨等の色素を入れる行為」について、医師免許を有しない者が業として行えば医師法第17条に違反するとしています。
そのため、医師免許を持たずに、刺青を入れてしまい、逮捕されてしまうという事件も起きています。現在、この点について、ニュースを調べると、裁判で争ったり、彫り師らでつくる団体から法整備が必要というという声も上がっていたりするようですね。
また、各都道府県の条例によっては、18歳未満の入れ墨を禁止しているところもあります。
国内で刺青を入れてくれる病院を少なくとも私は聞いたことがありませんし、そう考えると、日本では刺青については、厳しい態度を取っていると言えるのではないでしょうか。
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(文/しらべぇ編集部・タカハシマコト 取材協力/レイ法律事務所・佐藤大和弁護士)
【調査概要】
方法:インターネットリサーチ「Qzoo」
調査期間:2016年6月24日~2016年6月27日
対象:全国20代~60代の男女1,358名(有効回答数)