肉食男女は必見!「見た目はヤバいが激ウマな生き物」とその逆トップ3
赤身肉や熟成肉、ジビエ(狩猟肉)など、世は肉ブーム。恋愛においては「草食系」という言葉もあるが、そんな中にも肉を食べるのは好きな人も少なくないだろう。
しかし、どうせなら誰も食べていないような珍肉にチャレンジしたい。
そこで、しらべぇ編集部は、10月31日に新潮社から『世界のへんな肉』を上梓した白石あづささんに「見た目はヤバいけど激ウマ」「かわいいのに激マズ」という肉を選んでもらった。
世界を食べ歩いたライターによる実感こもったランキングをご紹介しよう。まずは「激ウマ篇」から。
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■激ウマ第3位:ワニ
種類によっては人間も襲うワニ。最近は食材としての認知も少しずつ拡がりつつある。
白石:あんな形なのに、どこを食べても意外とおいしい。全部食べられて、まるでクジラみたいな生き物です。
初めて食べたのは、背中のゴツゴツの部分を煮込んだカレーだったのですが、ゴツゴツの部分は、煮込むと透明になって、軟骨っぽい歯ごたえでアロエのような味。タンシチューもおいしいです。
しっぽの部分をしゃぶしゃぶにするのが最高の食べ方で、今でもよく、友達を呼んで家でワニシャブをしています。
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■激ウマ第2位:ヨロイナマズ
南米原産のナマズの一種。観賞魚としてファンも多く、日本でも沖縄で野生化している個体が問題になっている。
白石:いちおう、魚肉も「肉」ということで。鎧みたいなウロコで覆われて邪悪な顔をしてるんだけど、すごく美味しい。種類が多いのですが、私が食べたのはサーモンのような赤身の肉でした。
身自体がねっとりして、アボカドのような白子のような濃厚なうま味があります。見た目だけでなく味もサーモンに似てるかも。肝も大きく美味しくて、あん肝のようです。安い魚なので、現地の人もあまり食べていなかったですが。
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■激ウマ第1位:アルマジロ
ボールのように丸くなるアルマジロは、日本では動物園で見る生き物で「食べ物」というイメージを持つ人はほぼいないだろう。ところが、肉としては最高レベルだという。
白石:蛇腹みたいな見た目だし、苦くてまずいんだろう、おいしくなさそうだと思っていました。でも、実際にはやわらかくてもちもちしていて、豚肉っぽい。
シチューに脂が浮くくらい、味も濃厚です。南米の男性は「コラーゲンたっぷり」って言ってました。
日本では肉はほぼ手に入りませんが、きっと和食にも合うと思います。お醤油とか味噌とかにも合いそう。
では、見た目はかわいいのに食べたら激マズ…つまり避けたほうがいいのは、どんな肉なのだろうか?
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■激マズ第3位:ライチョウ
日本では国の特別天然記念物に指定されているライチョウは、ヨーロッパでは狩猟できる国があり、日本の高級レストランで輸入ものが出されることもある。
白石:お料理の方法によってはおいしいと言われますが、レバーなどのお酒に合う苦みとは全然違う、アンモニア臭くて耐えられない苦みでした。
ジビエなので、狩りの後の処理や調理法、シェフの腕などでだいぶ変わってくるので、おいしいレストランもあるとは思うのですが……。
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■激マズ第2位:キリン
動物園の人気者、キリンは野生でも保護されているが、頭数制限のために駆除されたものは、食べることができるという。
白石:キリンのジャーキーは、かび臭くて最悪でした。頭数制限や駆除についての法律は、アフリカでも国によって異なり、変わることも多いので、食べたいときは注意してください。
■激マズ第1位:ビーバー
鋭い歯で木を切り倒し、ダムをつくるビーバー。愛らしい姿だが、食べてみると…
白石:肉がついてて太ってておいしそうだけど、淀んだ川で釣ってきた「鯉こく」のような味です。強烈に泥臭い。どぶのような味がします。
リトアニアに行ったとき、プラムソースを大量に入れて煮込んでいたので、「これじゃ肉の味がわからない」と思ったけど、わからないようにしてるんだと思います。
もし国内で食べたくなった場合、ワニはふつうにネット通販などで買うことができる。ライチョウも高級レストランならチャレンジできるだろう。
世界の珍肉を食べ歩いた白石さんが、もう一度食べたいものをひとつだけ選ぶとしたら、「アルマジロですかね」とのこと。
しかし、以前にテレビ局から相談があって、食べられるレストランや売っている店を探したら、国内で食べられる・買える店はなかったそうだ。
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(取材・文/しらべぇ編集部・タカハシマコト 取材協力/白石あづさ)