タイの工場で働く人のハンカチ所有率は1.4%!なぜハンカチが定着しないのか調査
こんにちは、しらべぇ海外支部のhirokoです。
夏ですね! 日本の夏と言えば、甲子園。夏空に繰り広げられる高校球児達の熱い死闘。そのひたむきさに、こちらが励まされたり、残念ながら敗れたチームが土を持ち帰る姿に共に涙でハンカチを濡らしたりするのは、まさに夏のリアルなドラマですね。
筆者の記憶に鮮明に残っているのはハンカチ王子です! 自らの腕ではなくお尻のポケットから取り出したハンカチで汗を拭う姿は、泥臭いイメージの否めない甲子園に爽やかな風を呼び込んだのではないでしょうか?
され、ふと筆者の住む常夏のタイを見回してみると…
・タイのデパートにハンカチ売り場がない。
・トイレで手を洗ったあとハンカチで拭いている人を見たことがない。
・汗をハンカチで拭いている人はいない。(こんなに暑い国なのに)
ということに気づきました。
王子どころか、ハンカチ自体存在しないのではないだろうか? と素朴な疑問がふつふつと湧き上がったので、調べてみました。
■スター精密アユタヤ工場で働くタイ人140名に聞きました。
ハンカチを持って出勤している人は……2名! 数字にすると1.4%ということで、ごくごく少数ですね。
では、もう少し若い世代はどうでしょう?
■バンコク大学日本語クラス学生35人に聞いてみました。
ハンカチを持っていた人……6名。割合は高くなりましたが、圧倒的に持たない人が多いようです。
確かに、タイのトイレには、手を洗うスペースの近くに乾燥マシーンかペーパーが設置してあり、筆者の見る限り、手を洗った人はそのどちらかを使っていました。
そして、ハンカチを持たないタイ人に直接話を聞く事が出来ました。
「何故ハンカチを使わないのか?」
(暑い国だから)放っておけばすぐに乾く、という実に素朴な回答。
「汗は拭かないの?」
拭かない。拭いてもまたでるから、という納得!の答えでした。
さらに、汗が出るほど歩くことはなく、バスや電車、バイクタクシー等にすぐに乗ると教えてくれました。
そういえば、バンコクの電車内の設定温度は15度というかなり冷え冷えの状態です。外から車内に入れば自然に汗は引き、冷やされまくった身体は暑い外気に反対にホッとします。そのまま次の乗り物に乗れば、確かに汗はかきませんね。
しかも、手や汗を拭いて濡れたり汚れたりしたハンカチを何度も使うのは不潔ではないか?と反対にツッコまれてしまいました。確かに、1日中同じハンカチを使い続けるのは不潔かもしれないと思わされる程の説得力。
日本でもハンカチが一般的になったのは洋装が入ってきた明治以降だといいます。ハンカチの歴史は意外と短いのですね。日本ブームをあちこちに感じられるタイ。果たしてタイにハンカチは定着するのでしょうか? そしてハンカチ王子は現れるのでしょうか?
(文/しらべぇ海外支部・hiroko)