飲みニケーションの危機!?62.2%が居酒屋での威勢よき発言を信用していない!
サラリーマンのなかには、一日の仕事が終わり、職場の同僚と一杯やりたくなる方も少なくないと思います。オフィスとは違い、くだけた雰囲気になる居酒屋では、普段はなかなか言えないようなことも思い切って口にしやすいと言います。こうした「飲みニケーション」はいまだに健在する日本のサラリーマンの伝統文化と言えるでしょう。
かつて筆者は、居酒屋でほろ酔い気分のサラリーマンたちが思い切って仕事にかんする本音や野望を口にしている姿を見かけたことがあります。その熱い姿に感動したものですが、場にいたある一人が、このように飲みの場での仕事に関する本音のぶつけ合いは、全員が酔っぱらっているためその実効性が乏しいものだと語ってくれました。
昨夜、あれだけ熱く議論していた話も、翌朝会ってみればケロっと忘れてしまうのは「サラリーマンあるある」だと彼は言うのです。
そこで、今回は職場での飲み会にかんするこんな調査をしてみました。
【質問】
飲みの席で発せられた仕事にかんする威勢のよい発言は全く信用できないと思いますか?
・信用できない:62.2%
・そう思わない:37.8%
「信用できない」と答えた人は6割超にも及びます。なんと半分以上。「飲みニケーション」の価値と権威が失墜しかねない数値だと言えるでしょう。
では、「信用できない」と答えた人は、どういった点にその理由があるのでしょうか。その声の一部をご紹介します。
■「一度も実行に移されたことはない」「お通しみたいなもの」冷静なコメント
「同期みんなで上司にモノ言うことを決起したときは何度もあるが、一度も実行に移されたことはない」(20代・女性・営業)
「『もう会社やめる!』は同じ部署の女子が飲みの場で毎回言うセリフ。もちろん、やめる素振りはゼロ。お通しみたいなものです」(30代・男性・技術職)
「入社1年目の若手が『ボクが新規営業します!』と意気込んでいた深夜2時。翌朝、彼は遅刻した。信頼ゼロです」(30代・男性・営業)
「飲んだときの勢いで、できそうもないことを言う社員は他の飲みの場でも何か勢いで失言をしかねない。重要な仕事を任せることは難しいです」(50代・男性・会社経営)
「1次会、2次会という飲み会の重なりと、そこで口にされる宣言の実効性は反比例の関係にある。くだらないので1次会で帰るようになった」(40代・男性・営業)
アルコールが入っている状態だからこそ言えるセリフというのは、「アルコールが入っていないときは言えないこと」とも言えます。その点で、一部の回答者が言うように発言の実効性が乏しくなるのは否定できないのかもしれません。
しかし、最近では若者が酒を飲まなくなったと言われます。その意味で、酒を通さなくとも、職場で本音のコミュニケーションがとれるような状況が少しずつ生まれてきているのかもしれません。
【調査概要】
方法:インターネットリサーチ「Qzoo」
調査期間:2014年9月19日(金)~9月22日(月)
対象:全国20代~60代の男女計1500名
(文/しらべぇ編集部)