ダサい人の救世主!? 最強のファッショントレンド「ノームコア」とは?
2014/10/10 08:00
こんにちは、スタイリストの久保田フランソワです。
しらべぇ読者の皆さんは「ノームコア normcore」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?2014年も残すところあと2ヶ月ですが、今年私が度胆を抜かれた“究極のオシャレトレンド”がこの「ノームコア」です。一体何がどう究極なのか?まずはノームコアファッションの具体例を見てみましょう。
ノームコア例(ジーンズ+パーカー+スニーカー)
「・・・ふつうじゃん」と思ったあなた、正解です。
「ノームコア」とは、日本語でいえば「超普通」。ご覧の通り何のへんてつもない、ともすればダサイとも思えるシンプルな格好がトレンド! という、もうムチャクチャなオシャレ提案なんです。
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『普通』と『ダサイ』の下剋上
確かにね、去年までダサイとされていたものが急に脚光浴びちゃうなんてことは、ファッション業界じゃよくあることです。シャツをパンツにインして着るのがオシャレとされたり、おじさんみたいなチノパンが流行ったり・・・。ただし、それはあくまでも”ワンポイントのダサさ”。かわいくてオシャレなアイテムと組み合わせることで、ダサさがオシャレに昇華する、というコーディネートテクニックだったわけです。女性ファッション誌っぽく言うなら「ダサかわいい」ですね。
ところが、今回のノームコアは「全身普通」がトレンド。ある意味、オシャレを根本から否定するかのような、大胆きわまりないトレンドワードです。
このノームコア、今年にアメリカの雑誌「The Cut」や「ニューヨーク・マガジン」などで取り上げられてから、日本だけでなく欧米のオシャレピープルがこぞって取り入れている・・・らしいのですが、ホントか?みんなだまされてないか?などと心配したりもするのですが、まぁそもそも流行なんて「とりあえずみんなで流れに乗っかって楽しもうぜ」的なものだし、真偽はさほど重要ではないのかもしれませんね。
ともかく、数年毎に繰り返されるオシャレトレンドのサイクルは、ぐるぐるぐるぐる回り続けた結果「普通こそがオシャレ」という、なんだか哲学めいた終着点を見いだしたわけです。
ファッションに興味の無いみなさん、知らぬ間にみなさんが「トレンド最先端」に祭り上げられてますよ?これからは「どうせダサイから」なんて引け目を感じる必要は一切なし。そのままのスタイルでオシャレシティやパーティー会場を堂々と闊歩し、着飾った周囲の人々に向けて自信満々にこう言い放ちましょう。「やっぱ今年はノームコアだよね」
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ノームコア、日常生活での活用例
私もファッショニスタの端くれとして、今後はこのノームコアを最大限に活用していこうと思います。たとえば、家の近所だからって油断してどーでもいい格好でうろついてるときに、偶然仕事の関係者に出会ってしまったとき。
知人「あれ?久保田さん!偶然ですねー(と言いつつ全身をチラ見)」
久保田「こんにちはー。あ、ちなみに今日はノームコアで仕上げてみたんだけど、どうすか?」
知人「(若干いぶかしみながらも)へー・・・さすが、普通っぽいのになんかオシャレですね」
はい、これで「常にオシャレに気を使っているヤリ手スタイリスト」を演出できますね。
実際に使ってみると実はこのノームコア、他にもさまざまな場面でエクスキューズに使える、マジカルワードであることが判明しました。
以下のケースでは、全て「ノームコアだからね」の一言で、ただの手抜きがまるで”計算されたオシャレ”であるかのように錯覚させてしまうことができます。
【ケース①:靴】
・いかにもオシャレっぽい靴
・ただのビーサン(ノームコア)
【ケース②:料理の盛り付け】
・キレイに盛り付けたポテトサラダ
・適当に盛っただけ(ノームコア)
【ケース③:デート】
・オシャレなレストランでデート
・安居酒屋で飲み(ノームコア)
どうですか?あらゆる手抜きが許されてしまうという無敵の免罪符、それがノームコア。オシャレ最先端のトレンドも、普段使いに落とし込めばこんなにも身近で楽しいものです。
(文/久保田フランソワ)