話題の「高校の芸能コース」って、こんな面白いとこ！【双子タレント奈津子亜希子、人生体当たり！】
こんにちは！双子でタレント活動をしています、奈津子と亜希子です。
まずは妹の亜希子から。先日、TVドラマの劇中に登場した（高校の）「芸能コース」についての台詞が話題になりましたが、実は私たち双子も芸能コース出身なんです。
姉の奈津子です。今回は、そんな「芸能コース」でちょっぴり特殊な学園生活を送ったからこそ感じたこと、経験してきたことを皆さんにお伝えしたいと思います。
■公立高校からの転校だったからこそ感じたギャップ…
当初、別々の地元の公立高校に通っていた私たちですが、お仕事をしていくなかで、徐々に「出席日数」という問題が浮上してしまいました。悩んだ末、高校2年生の時に「芸能コース」に編入しました。
初めて登校した日のことは今でも忘れられません。黒板の前に立たされ、初めましての挨拶をした時…。当時は私服での登校が許可されていたため、垢抜けたファッションのクラスメートが沢山おり、さらに学校指定の制服を着ている人ですら自分と同じものを着ているとは思えないほど素敵！（あ、セブンティーンの制服着こなし特集にでていたあの子だ！と内心思ったり…）そして、途中からタクシーで登校してきた生徒もいました。
また、生徒だけでなく、なぜだか先生方にも、峰不二子のようにキレイな女性の先生やアイドルのようにかわいらしい男性の先生がいたりと、とにかく全てがキラキラ。心の中で、「やっちまったーー！」と叫んだほど…。初日から完全なカルチャーショックでめげそうになりました（双子してストレスで4キロ太りました）。
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■ライバル、でも友達
亜希子です！ しかし、そんな環境にも少しずつ慣れ、体重も元に戻し、少しずつ友達もできました。仲良しチームの出身地は、北海道、仙台、静岡、名古屋、長崎とみんなバラバラ。女優だけでなく、歌手やモデルやアイドルやダンサーもいて、全国津々浦々から「芸能界」という同じフィールドに集まり、切磋琢磨しながら一緒に勉強する日々。
同業者同士、仕事の量や質で嫉妬がまったくなかったかといえば嘘になるけれど、それでもやむを得ず欠席が続いた時にはノートを貸し合ったり、先生方が補講をしてくれたりと、それまで以上に仕事がしやすくなりました。
私が感じた普通科と違う点は、その他には…
●今日の友は明日の敵（体育祭で同じチームとして戦っていた友達が、翌日には同じ役をオーディションで競い合うライバルになったりする）
●朝、家を出るときに観ていた生放送の番組に出演していた友達が、お昼過ぎには同じ教室で授業を受けていたりする（眠そうだった）
●男子生徒は非常に少なく、在籍中あまり会話する機会もなかったけれど、たまたま同じ作品に出演した際にはキスシーンがあったりする！！（しかし、あくまで仕事なので翌日何事もなかったかのように挨拶する）
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■独特な生徒達
奈津子です！亜希子のキスシーンのくだり、ちょっとドキドキしましたね（笑）私が他に新鮮に感じたのは、
●霊感が強い子が多く、朝、「おはよう、さっき○○ちゃんの生霊みたよ～」「あぁ、さっき急いでたから、気持ちだけ学校にいっちゃったのかもぉ」なんて会話が日常でした…
●文化祭や合唱のレベルがガチ（皆さんプロなので）
●転校当初、『ギャルサー』というドラマに出演していたのですが、先輩方の新垣結衣さんと佐津川愛美さんと同作で共演させてもらっていたので、教室まで迎えにきてくれて、一緒に撮影現場にいったりしていた（東京に慣れない私たちに本当に親切にしてくれた）
なかでも忘れられないのは、担任のおじいちゃん先生のことです。仕事が続き、授業中居眠りをしてしまったり、ほんの少し遅刻をしたりした時には、必ず卒業生の偉大な芸能界の先輩方の名前をだして、
「山口百恵も仲間由紀恵も無駄な遅刻はしなかったし、テストの点も良かったんだよ。お前はまだその人たちの忙しさまでいってないだろ？ 芸能界という答えのない世界にいるんだから、学校で最低限できること、答えのあることに関してはちゃんとしなきゃいけないんだよ」
と優しく諭してくれました。怒らずに、ちゃんと目をみてくれて。
みんなから愛されていたそのおじいちゃん先生は、私たちの卒業を待たずにある時ご病気で亡くなられたのですが、今でもずっと「心の中の恩師」として大切な存在になっています。
将来芸能界を目指している方、そして、学生のお子様が急に芸能界に入りたい！と言い出したという親御さん。みなさんの参考になれば、幸いです。
（文／奈津子・亜希子）
