有権者の93.4%は「公約」を信用していない ただし公明党支持者では…【衆院選2014】
12月2日、第47回衆議院議員総選挙が公示された。当サイト「しらべぇ」では、およそ2000人規模の有権者のモニターを対象に、衆院選や政治に関するさまざまなアンケートを実施。有権者の声や意識を紹介している。
既に出揃っている各党の公約。投票行動を決めるうえで最も重要な要素となる“公約”だが、そもそも日本国民の大半は「公約を信用していない」というデータが出た。以下のアンケート結果をご覧いただこう。
「あなたは、政治家(政党)の公約を信用していますか?」(対象:1880人)
・信用している:6.6%
・信用していない:93.4%
このように、全体で実に9割以上の人は「公約を信用していない」ということが判明した。では、回答者を支持政党別に分け、与党支持者の数字でみるとどうなるだろうか?
【自民党支持者】(402人)
・信用している:13.7%
・信用していない:86.3%
【公明党支持者】(43人)
・信用している:34.9%
・信用していない:65.1%
【無党派層(支持している政党はない)】(1156人)
・信用している:2.9%
・信用していない:97.1%
母数自体少なくはあるものの、公明党支持者のあいだでは「信用している」という割合が突出して高くなっており、自民党支持者の13.7%という数字は、支持政党別では2番目に高い数字だ。無党派層の数字と併せて見ると、与党支持者は比較的公約への信用度が高い、ということが言えそうだ。
ちなみに、2012年に行われた衆院選で自民党が出した2つの大きな公約の内容と現状を比較してみよう。
●2012年の公約では「デフレ・円高からの脱却を最優先に、名目3%以上の経済成長を達成します。」とされており、2013年度は名目1.9%増。2014年7月~9月期のGDP速報値は、名目で年率3%減となっている。
●2012年の公約では、「集団的自衛権の行使を可能とし、『国家安全保障基本法』を制定します。」とされている。基本法は制定されず、2014年7月1日、臨時閣議で憲法解釈の変更の閣議決定により行使を容認。
このほかにも、「TPP交渉参加」や「原発・エネルギー政策」、「沖縄の基地負担」などにおいて、公約の“違反”を指摘する動きは少なくない。
“公約”への信頼の揺らぎはいまに始まったことではないが、有権者の90%以上が信用していないからといって、政党や政治家があぐらをかいてはいけないだろう。そもそも守られるべきものが、公約だ。
【調査概要】
方法:インターネットリサーチ「Qzoo」
調査期間:2014年11月28日(金)~12月1日(月)
対象:全国20代~60代 男女計1880名
※画像は、サイトのスクリーンショットです
(文/しらべぇ編集部)