名番組も誕生!紅白の裏で放送していた番組の苦闘の歴史(日テレ・TBS・フジ編)
いよいよ紅白間近!昭和38年には81.4%もの視聴率を叩き出した紅白歌合戦。このお化け番組に対抗しようと、民放の同じ時間帯に放送されていた番組を掘り起こしてみました。今回は日本テレビ・TBS・フジテレビ編です。
■昭和54年
『第30回 NHK紅白歌合戦』(司会:紅組=水前寺清子、白組=山川静夫アナウンサー)
石野真子、小林幸子、サザンオールスターズ、さだまさしらが初登場。小林幸子はデビュー15年目にしての念願の初出場だった。余談だが、ここ数年は大型衣装を水森かおりが着ていて、「新衣装の女王」と呼ばれているのを見て、「オトナの社会って怖い」と思わずにはいられない。(視聴率=77.7%)
一方、日本テレビでは・・・
『欽ちゃんの紅白歌合戦をブッ飛ばせ!第1回全日本仮装大賞・なんかやら仮そう』
実は第1回目の放送日は大晦日だった。会場も後楽園ホール、TDCホールではなく、新宿コマ劇場。15人の審査委員による1人1点の15点満点を減点していく方式だった。
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■昭和57年
『第33回 NHK紅白歌合戦』(司会:紅組=黒柳徹子、白組=山川静夫アナウンサー)
シブがき隊、あみん、シュガー、三原順子らが初出場。審査員には橋田壽賀子、森英恵も。ちなみに、この回から歌詞がテレビ画面に表示されるようになった。(視聴率=69.9%)
一方、日本テレビでは・・・
『開局30周年記念 ウルトラクイズ・史上最大の敗者復活戦▽生放送!今夜クイズ王決定!阿蘇山○×噴煙クイズ▽後楽園対大阪球場2元中継ナイタークイズ▽寺こもり水行クイズ▽歴代チャンピオン6人に挑戦』
敗者復活戦が企画されたことにも驚きだが、自分なら「敗者復活するのにここまで苦労するんだったら、自分は復活しなくていいよ~」と思ってしまいそうだ。
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■昭和60年
『第36回 NHK紅白歌合戦』(司会:紅組=森昌子、白組=鈴木健二アナウンサー 総合司会=千田正穂アナウンサー)
吉川晃司、C-C-B、石川秀美、原田知世らが初出場。白組トップバッターの吉川晃司がギターを燃やした回である(←いや、覚えている人は40歳以上かも)。(視聴率:66.0%)
一方、TBSでは・・・
21:00『毎度おさわがせします ▽空想KISS』
22:00『そこが知りたいスペシャル ぬくもりの旅!鈍行列車・冬の日本海をゆく』
なんと『毎度おさわがせします』は大晦日なのにスペシャルではなく通常放送だった。テーマソングを歌っていたのは紅白にも出場しているC-C-B。『そこが知りたい』は、今でいえばテレビ東京『土曜スペシャル』のような内容。『ローカル路線バス乗り継ぎの旅』を紅白の時間帯に放送するようなものかもしれない。
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■平成7年
『第46回 NHK紅白歌合戦』(司会:紅組=上沼恵美子、白組=古舘伊知郎 総合司会 草野満代アナウンサー 宮本隆治アナウンサー)
メディアに一切姿を現さなかった岡本真夜がテレビ初出演。酒井法子、安室奈美恵、シャ乱Q、ESATEND×YURI、H Jungle With tらも初出場。トップバッターは酒井法子とシャ乱Qだった。(視聴率:1部=44.9%、2部=50.4%)
一方、フジテレビでは・・・
『さんまの爆笑忘年会 北海道から九州までよっぱらいおじさんを突撃大取材▽日本全国ほろよい生中継・歌と笑いの大みそか』
忘年会などで酔って歌い踊る人たちの様子を取材したVTRを全国各地から集めて紹介。スタジオには酔いの覚めた本人も登場し、言い訳をするというもの。今でいえば「笑ってコラえて」に近いかも。
最後に、懐かしい番組を紹介。
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■平成9年 日本テレビ
『電波少年 特別番組 ドロンズついにアラスカゴール 極寒完全生中継』
人気絶頂だった『電波少年』も紅白の時間帯に放送。あれから15年もたったのかと思うと、昭和生まれとしては恐ろしい。ということは『電波少年』を知らない世代が続々と増えてきているということでもある。トシはとりたくないものだ。
(文/やきそばかおる)