肉食のための草食! 世田谷某所で「野菜つけめん」を食べて考えたこと
※取材拒否のお店につき、現地近景にて失礼致します。
今回ご紹介する世田谷区の「C」(名称は伏せさせていただきます)。こちらの名物が野菜つけ麺なんですが、ご紹介の前に、とりあえずまずはそのルックスを見ていただきましょう。
味玉野菜つけめん(麺増量)
もはや野菜が主役。かなりの種類の焼き&生野菜が添えられるのですが、これが本当においしい。栃木県にある無農薬有機野菜で有名な川田農園の野菜なのですが、色とりどり、食感もいろいろで、食べてて楽しい。飽きない。
これを、どろっと粘度の高い魚介豚骨系のつけ汁につけていただくのが、実にたまらんわけです。いわば、つけ麺屋さんのバーニャカウダ。
通常「カロリーは気にすまい」という意識で行くラーメン屋/つけ麺屋さんで、いつもの味で、こんなに立派でおいしい野菜を食べられて、もちろん一緒に麺も食べられて、というこの感じがとても新鮮。
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女子ウケ抜群の「おいしい野菜」
もっとマネする店が出てきても不思議じゃないし、とくに女子メシには絶対ウケる気がするんだけど、他で見たことない気がします。やっぱり野菜の手配とか焼きの手間とかで、簡単にはマネできないのでしょうか。
しかしこういうおいしい野菜を食べると、野菜はダイエットにいいからとか繊維が豊富だからとか、そういう理由で食べられがちなのは不幸なのでは、などと考えます。そして思ったのは「アンチ・ベジタリアン系の野菜レストラン」があったら行ってみたいんだけどなあということ。
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肉食のための「草食レストラン」の可能性
ヘルシーだからとか、カロリーが低いからとかでなく、とにかくおいしいから行く店。お腹がすいてるときに、腹いっぱい食べたい!というときに、肉を差し置いて頭に浮かんじゃうような店。まさに肉食のための草食。
野菜をおいしくたっぷり食べるためならば、ソースや付け合わせに肉も魚も卵もミルクも使う。だからヴィーガンやハラルの方々には近寄れないような店なのに堂々と野菜レストランを名乗っている、そんなお店。これは流行るんじゃないか…。
なんて、気づいたら食べながらそんなことを妄想してました。そんな店が本気でできるような気になるんです。このつけめんを食べると。いかにも野菜が好きそうな人だけに野菜を食べさせておくのはもったいない!肉食のための草食を、市場として開拓していただきたいと願う次第であります。
(写真・文/林裕)