サラリーマンがなりたがる公務員の苦労って?迂闊に食べ歩けない、居酒屋では隠語を…

2015/02/01 19:00


しらべぇ0201公務員

以前、当サイトでは民間企業をやめて公務員になりたがる人が抱きがちな公務員の誤解について、現役の地方公務員の声をもとにした記事を紹介しました。

公務員に対しては、給与が安定しており、勤務時間も短いなどのポジティブなイメージを抱く人が少なくありません。しかし、最近の公務員は休日にも出勤するケースも多く、また給与も転職したてのころは民間企業よりも低いケースが少なくなく、決してよいことばかりではないことが明らかになりました。さらに、公務員であることの苦悩は勤務時間以外に発生することもあるといいます。


■公務員はプライベートでも苦労あり

今回は、関東某県にある中堅都市の市役所で勤務するNさん(34才)から勤務時間外で感じる公務員であることの難点や苦労について伺いました。

関連記事:「今の仕事辞めて公務員目指す!」という人に現役公務員が言っておきたいことって?

■仕事終わりに迂闊に飲めない

「うちの市役所は同僚と飲む機会が多いほうだと思います。ただし、その店選びにはとても気をつかいます。というのも、店の客やスタッフの中には市役所の職員が楽しく飲んでいることを快く思わない人が少なくないからです。初めて入った店で我々が市の職員であることがバレると『職員はこんないい店で飲んでいるのか』『財政状況が厳しいのに呑気に飲みやがって』のような批判が噴出するからです」(Nさん)

したがって、Nさんは職場のメンバーと入る居酒屋はいつも同じ店になるといいます。

「新規の店では迂闊に仕事の話はできませんから、新規開拓や食べ歩きなんてできませんよ。いつ会話を聞かれているかわかりませんから」

関連記事:布団で放ったオナラを熟成後にフワッ! 屁のニオイ検証者に30代が多いのはなぜ?

■市長は「社長」と呼ぶ

さらに、Nさんは居酒屋での会話にも気を使うといいます。仮に仕事の話題になったとしても、いくつかの隠語を使って会話せざるを得ないというのです。

「民間企業でしたら『うちの課長が~』や『うちの取引先が~』と口にするだけならば会社名がバレることはありませんよね。しかし、自治体の場合『うちの市長が~』と言ったら市の職員が飲んでいることがすぐにバレてしまいますよね。だから市役所のことは『会社』、市長のことは『社長』、市の職員ならではの役職名には『師匠』などと呼んで仕事の愚痴をバレずに言い合います」(同上)

むろん、守秘義務のある内容は居酒屋で話すことはないといいますが、単なる愚痴や上司の悪口すらも隠語を使って話さざるを得ない公務員はある種窮屈だとNさんは語ります。

関連記事:【意外に多い?】5人に1人が投票所で「さて、誰に入れようか・・・」【衆院選2014】

■公務員こそ借金地獄に陥るケースも

では一方、プライベートで公務員が見いだせるメリットはないのでしょうか。

公務員であることの最大のメリットはあらゆる『審査』に強いということです。住宅ローンも絶対組めますし、賃貸契約の審査、クレジットカードの契約はすべて一発で通ります」(同上)

たしかに、サービスを提供する側のことを考えれば、公務員ほど優良な顧客はいないでしょう。しかし、だからこそ注意しなければならない点があるとNさんは言います。

「その分危険な罠に陥りやすいと言えます。ローン会社は、公務員のお客さんを最も重要な客として位置づけています。公務員は逃すな、ということです。融資をしやすいということは、受け手が金銭の管理をできなかった場合、すぐに借金地獄に陥る可能性が高いのです。私の同僚にはクレジットカードのショッピング枠とキャッシング枠を使い過ぎてヤミ金に手を出してしまった人もいるほどです」(同上)

社会的地位が確立している公務員だからこそ、規律や自己管理が強くが求められているのかもしれません。現在公務員になることを検討されている方は、そのメリットとデメリットを吟味して自己のキャリアを考えることが求められているのかもしれません。

(文/しらべぇ編集部)

公務員サラリーマン市役所
シェア ツイート 送る アプリで読む

編集部おすすめ


人気記事ランキング