「焼き鳥は塩とタレどちらで…」「塩で!!」タレより塩がオシャレな風潮にタレ派が反撃開始!
居酒屋店内で店員とお客さんの間でなされるやりとりの一つに「焼き鳥の塩とタレの選択」がありますよね。
店員)こちら「焼き鳥盛り合わせ」は塩とタレ、どちらにいたしますか?
幹事)みんなどっちがいい?
女子)塩
男子A)塩!
男子B)絶対塩でしょ!
幹事)…じゃあ、塩でお願いします
こうしたやりとりを交わしたことのある方は少なくないでしょう。すでに何度も居酒屋に通っている人たちの中には、店員さんに聞かれる前に「焼き鳥は塩でお願いします!」とフライングで答えてしまう人もいるかもしれません。
塩を選ぶほうが通っぽい!?
今回は、日本の食を語る上では切っても切り離せない「塩とタレの選択」がテーマです。この二択、どうやら最近では塩がやや優勢のようです。少し高級な焼肉店では、わさび塩を出すケースが多くなってきています。また、先ほどの居酒屋でのやりとりのように、焼き鳥についても塩を選ぶお客さんのほうが圧倒的に多いと言われています。
しかし、こうした風潮に違和感を抱く人もいるようです。すなわち「塩をチョイスしたほうが通っぽい、美味しいというのは本当なのか?」という疑問です。
男女1500人を対象にした以下のアンケート結果をご覧ください。
【質問】「タレよりも塩を選ぶ人の方が、通っぽい」という風潮に、違和感を感じますか?
・感じる:35.1%
・感じない:64.9%
塩を選ぶ風潮への違和感は3人に1人以上に及びます。むろん、これは塩をかけた料理のおいしさが否定されているわけではなく、「塩をかけたほうが通っぽい」という世の中の現象に疑義が呈されているのです。
関連記事:ローソン、ボリューム最強のホットスナックが登場 焼鳥と比べると…
タレは実力差が明確に出やすい!?
ここでは、「タレ派」の反論に耳を傾けてみましょう。8年間居酒屋でのアルバイト経験がある劇団員のTさん(31才・男性)は、塩とタレの選択を迫られた際は自信を持ってタレを選ぶといいます。
「本来、塩とタレの二択はそれぞれの嗜好に基づくフラットな関係だったはずです。しかし、私たちが大人になるに従って『塩のほうがオシャレ』『塩のほうが大人』というイメージがいつの間にか付与されるようになりました。一方、タレは子どもっぽい、甘ったるくて食べられない、などとにかくネガティブなイメージがつきまとうようになりました」(Tさん)
Tさんは、タレを選ばない大人たちほど保守的な存在はいないと主張します。
「タレを選ばないのは、塩のほうが品質の差、すなわち『ブレ』を感じにくいからです。一方、タレは品質の差が明確に出ます。たとえば、本当においしい高級なタレのついた焼き肉は、どの塩をかけた焼き肉よりもおいしいものです。その可能性を模索しない『塩派』の人たちはリスクを背負いたがらない保守的な存在です」(同上)
むろん、単純に塩のほうがさっぱりしているからという理由で塩を選ぶ人も多いでしょう。そのため、Tさんの意見はあくまでタレ派の中における品質主義に偏った意見の一つにすぎないかもしれません。
「それでも塩を選びたいという人は、せめて焼き鳥のねぎまだけでもタレで頼んでみてください。久々に食べるタレの焼き鳥は想像以上にハマると思います。いつものお店で、いつもと同じチョイスをするだけではつまらないですよ」(同上)
たしかに、塩よりも味が濃い分、タレのほうがその実力が明確に出るのかもしれません。普段塩を注文しがちな方は、社会を取り巻く「塩のほうが通っぽい」という現象を一度忘れ、たまにはゼロベースでタレを注文してみるのも悪くないのかもしれません。
【調査概要】
方法:インターネットリサーチ「Qzoo」
調査期間:2015年1月16日(金)~2014年1月18日(日)
対象:全国20代~60代 男女計1500名
(文/しらべぇ編集部)