スナック菓子の「サラダ味」はサラダの味じゃないことが判明!では何の味?
せんべいやスナック菓子によくある「サラダ」味。ですがよく考えてみると、特に野菜の味がするわけでもなく、はたまたドレッシングの風味がするというのでもないですよね。
そもそも「サラダ味」ってお菓子以外の食品では聞いたことがありません。この「サラダ」とは、一体何のことなのでしょうか?
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■「サラダ」=「サラダ味」のことではない
実は、「サラダ」というのは「サラダ味」を意味しているのではありませんでした。ずばり、「サラダ」とは「サラダ油」のことだったのです!
サラダ油を使って作られたお菓子を意味するそう。そして味つけは「塩」のみ。
そうです、日本人のソウルスナックとも言えるせんべいも、カルビーのじゃがりこも、グリコのプリッツも、すべてあの「サラダ」というのは「サラダ油を使って作られた塩味のお菓子」という意味でした。
せんべいやプリッツのパッケージをよく見てみると、たしかに「サラダ」と大きく書いてはありますが、しっかりと「あっさり塩味」や「旨塩味」などとも、きちんと書いてありました。
そして、かの有名な米菓メーカーの最大手亀田製菓によると、「塩味」という純日本風の表記より洋風でおしゃれな「サラダ味」としたほうがよいと考えられたことから、この「サラダ」が誕生したのだとか。
またその当時は、サラダ油がまだ高価とされた1960年代。「サラダ味」というのがそれまでの「しょうゆ味」より斬新で高級感なイメージが人気を集め、それを機に定番の味付けとなったそう。
時代背景として、1960年代は日本人の食生活が一気に欧米化し、米菓の売り上げも激減。そして何とか時代の波に追いつこうと考えだされたのが「サラダ」味だったのです。
私たちが何気なく目にしていた、よく考えると不自然な表記には、戦後の菓子メーカーによって考え出された、深い「歴史」があったのですね。
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■でも、うまい棒の「サラダ」味は、「塩味」ではない
画像出典:楽天市場
ちなみに、うまい棒にも「やさいサラダ味」という味があります。バラエティに富んだ種類があるうまい棒の中でも、もっともスタンダードな味といっても過言ではないこの「やさいサラダ」味。
ですが、先述した『サラダと表記してある実は「塩味」のお菓子』とは違い、また別の種類の(?)サラダ味ということがわかりました。
なんとこの味、誕生した当初は「野菜ジュース」味で、野菜の味そのものでした。それでは味気なく渋すぎるということで改良が重ねられ、現在のような甘辛い味になったそうです。
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■そもそも「サラダ」とは?
サラダ(SALAD)という言葉は英語ですが、もともとはラテン語の「SAL(=塩)」が由来しています。
その昔、肉料理に付け合わせた新鮮な野菜に「塩」をかけて食べていたことから、「サラダ」という言葉が生まれました。
つまり、本来の料理の「サラダ」とは「塩で味付けしたもの」を指すということ!せんべいやスナック菓子の塩味だけど「サラダ」という表記は、あながち間違いではなかったのですね。
ということは、私たちが普段食べている生野菜のサラダは、もしかしたら「サラダ」ではないのかもしれません・・・
(文/しらべぇ編集部・かずきち)