ひとつの言葉に共存する「矛盾」が哲学を生む
「矛盾が共存し、哲学を感じる言葉」とは…
「おっぱいは大きい方が好き?」と聞かれた場合、色々な可能性を潰さないため「感度が重要かな」と、答える様にしている俳優/ハイパーメディアフリーターの黒田勇樹です。こんにちは。こう答えておくと、貧乳も巨乳も必死に敏感なフリをしてくれるのでオススメです。
このコラムでは、子供の頃から芸能の世界で台本や台詞に触れ続け、今なお脚本家やライターとして「言葉」と向かい合っている筆者の視点から、様々な「言葉の成り立ち」について好き勝手に調べ、妄想をふくらませていこうと思います。
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■「矛盾が共存し、哲学を感じる言葉」
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先日、SNSのプロフィールに「私じゃありません」と、書いている友人がいました。
万引き犯に間違われた時ならいざ知らず、自己紹介をする場面で「私」と名乗りながら、「じゃない」と否定する。実に哲学的な文章ではないでしょうか?
このように、ひとつの言葉の中に「矛盾」が共存していることで、その言葉は「受け取る側」のモノになり、その意味を「考える」ことにより、人は「哲学」を感じることになるのです。
筆者は、この「矛盾が共存し、哲学を感じる言葉」の代表格が「道なき道をゆく」だと考えます。
困難に立ち向かう意志や、「俺が歩いたところが道になる」といった覚悟など、非常に色々な意味を感じさせる、奥行の深い言葉です。
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■「~なき~」システムでなんでもカッコよくなる
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全てをこのシステムで言えばカッコよくなるのではないか。例えば「借金」、非常にマイナスなイメージの言葉ですが、「金なき金を払う」。
こう言えば、「なんだかとても男らしい」感覚が湧いてこないでしょうか?
悪役として名高い、シンデレラの姉たちも「履けない靴を履こうとした女たち」と、言い換えれば、なんだか物凄く壮大な覚悟や挑戦をした立派な人物に思えてきます。
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■コンプレックスを跳ね返せ!
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様々な言葉をこのシステムを使って言い換えていく中で、もっとも輝く言葉を見つけることに成功しました。
「乳なき乳を揉む」
どうですか、この響き。「歴史上の英雄が残した言葉」と、言われても違和感がないのではないでしょうか?
これからは、「貧乳と付き合っている」ことを「乳なき乳を揉む」と表現していけば、まるで自分も英雄になったかのような感覚を覚えることができるはずです。
(文/しらべぇ編集部・Sirabee編集部)