日本の隠れた観光名所!海外からも客が訪れる「ミニ四駆」の聖地とは?
画像はタミヤ公式サイトのスクリーンショット
1980~90年代に大ブームとなったミニ四駆。20~30代の男性は、小学生のころに熱狂していたという経験があるのではないだろうか。
あの時代に戻りたい…そう考えた記者は高尾山の麓にあるミニ四駆専門店「えのもとサーキット」へ行ってきた。
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■全国、海外からも訪れる「ミニ四駆の聖地」
JR高尾駅北口から徒歩5分。甲州街道(国道20号線)沿いに「えのもとサーキット」はある。ここへは毎日全国各地から来店があり、訪れた日はなんと九州から来ていた人も。
店主:イタリアから来た人はね、「日光、富士山、えのもとサーキットを目的地に来たんだ」って言ってたね~
海外からの訪問者も絶えず、もはや「日本の隠れた観光名所」と化しているらしい。
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■店内にはミニ四駆本体、パーツがずらり
ミニ四駆本体はぎっしりと並べられ、自分のお気に入りの車体を選ぶことができる。
本来はセットで販売されているパーツもバラで売られていたりと、細かいパーツがここでは手に入る。ミニ四駆といえば、世界トップクラスの技術を持った模型メーカー「タミヤ」が有名なのだが…
店主:タミヤにもこんなパーツを出せないかって提案していてね、今もタミヤの会長と連絡を取っているんだよ。
実際に店主が提案して生み出されたパーツもあるというので驚きだ! また、店の奥には誰でも利用できるコースもあるので、購入してすぐにパーツを試すことも可能。
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■非売品などのレアなミニ四駆も展示
非売品コーナーでは、生産終了したレアなミニ四駆などが展示されており、ファンにはたまらない。
さらに、お店オリジナル商品のミニ四駆も展示されていたりと、あまりミニ四駆を知らない人でも「博物館」のように楽しめるお店になっている。
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■子供から大人まで夢中になれる場所
この日は「電車で月に5回くらい来るんだよー!」という子供たちが、パーツの取り付けなどに夢中。「速さを競うのが楽しい!」と、みな笑顔だ。
記者も小学生ぶりにミニ四駆を購入し作ってみたが、やっぱり楽しい! 完全に子供の頃の自分にタイムスリップ。
童心に戻れ、ついつい当時買えなかったパーツも買ってしまう。今こうした人が多く、子供の時にハマっていた大人が再度熱くなるのだそう。(わかる、わかるぞ!)
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■ただのおもちゃ屋じゃない「教育の場」
「おかえり!」「おっ、出来たかい?」などと、お客さんに気さくに話しかける店主。そんなお父さんみたいに温かい店主はこう語る。
店主:ここはね、ただのおもちゃ屋じゃない、「教育の場」なんだよ。日本には資源が少ないからさ、理系の子を増やしたいんだ。
こうした店主の思いが通じたのか、お店に通っていた子供の中から理系に進んだ子も数人いるようだ。店主はさらにこう語る。
店主:どうすれば速く走れるか、コースアウトしないようにするには…って頭で考えるだろう。そのアイデアを考えるのを楽しむんだ。だから僕はアドバイスはするけれど、『こうしろ』とは絶対に言わない。
そうすると僕のミニ四駆になってしまうからね。そして、考えて鍛えた頭を仕事に活かすんだよ。
つまり、自分の頭で考え組み立てていく喜びがミニ四駆の醍醐味であり、それを仕事で活かすことができると。店主の言葉から「ミニ四駆を通して社会に貢献していくんだ」という信念が伝わってきた。
お店はもちろん、店主の人柄も魅力な「ミニ四駆の聖地」へ、一度足を運んでみてはいかがだろう。
【えのもとサーキット】
東京都八王子市高尾町1529‐3 榎本ビル1F
月~金14時~19時/土・日10時~19時(年中無休)
(写真・横内翼/文・ゾンビライターW.)