【進学校出身者に聞きました】「本当の天才」は参考書を使わないって本当!?
東大や京大、医学部など名門大学への合格者が多い高校のことを一般に進学校と呼ぶ。進学校の特徴として、塾に頼らずとも充実した授業をしてくれることや、勉強だけでなく部活動にも力を入れていることなどが挙げられるが、進学校を卒業した人曰く、もっとも特徴的なのはその生徒たちにあるという。
進学校出身者曰く、「本当のトップ」がいるのが進学校だというのだ。これは一体、どういうことか。
2人の進学校出身者から聞いた「本当のトップ」にかんするエピソードを紹介しよう。
◆入試問題文をつくって遊んでいる
北海道内トップの進学校出身のTさん(大学生・22才・男性)。現在は都内の有名国立大学に通う彼は、高校時代の「天才」のエピソードを次のように振り返る。
高校でずっと成績がトップだった同級生は東大の理三(医学部)に現役で合格しました。入学したときから「コイツはちょっと変わってるな」と思っていましたが、それは間違いじゃなかった。もっとも変わっていたのは、彼の勉強法です。
――トップはどのような勉強をしていたのでしょうか
僕の出身校では、理系は『大学への数学』という難しい問題集を解けることがステータスでした。医学部などの難関校に受かるためには必須とも言えるものでしたが、彼は高校一年生の時点でこれを楽々と解き終えていた。そして2年生以降は受験勉強をやめてしまっていました。
――勉強をしていなかったということですか?
あくまで受験勉強をしていなかった、という意味です。大学の数学科の人が読むような参考書を読んだり、古文は原文で作品を読んだり。なにより驚いたのは、最後のほうは成績トップ層の仲間同士で問題文をつくりあって解いていたことです。
Tさん曰く、本当のトップになると、もはや入試問題を解く側ではなく作る側にまわってしまうのだそう。
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◆英語は洋書を読む程度
もう一人紹介するのは、都内の有名中高一貫男子校出身のKさん(24才・男性)のエピソードだ。
僕の母校は小学校から高校まで一貫だったので、メチャメチャ頭がいい奴はずっと間近で見てきましたよ。平均進学先が早慶レベルの高校だったのですが、その中でも東大文科一類に現役で入った同級生の勉強法はスゴかったですよ。まず、参考書を使わないんですよ(笑)
――参考書を使わずとも勉強ができる、ということですか?
いえ、勉強はしてるんですけど、参考書を使っていないという意味です。たとえば英語。僕たちはシコシコ参考書を読んだりハイレベルな問題集を解いてるんですが、彼は横でマイナーな洋書をすごいスピードで読んでる。いつの間に文法をマスターしたのかわからないですが…。
一番の違いは、「天才」と書店を訪れた際に出るという。
仲間と「一緒に受験参考書コーナー見ていこうぜ」って言っても、彼はこっちに来ないんですよ。かわりに行くのが洋書コーナーと専門書コーナー。つまり、受験の範囲を超えて知的好奇心ゆえに各科目を勉強してるんです。
Kさんいわく、同級生の「天才」は高校3年生の時点で入試レベルを逸脱して大学院生が読むような専門書を読み漁っていたのだという。
本当のトップになると、入試なんて受かって当たり前。高校生の時点で自分の関心の赴くままに勉強しちゃってるんです。そんな天才に出会えただけでも、進学校に在籍できてよかったと思いますね。
(文/しらべぇ編集部)