栃木のばあちゃんたちがそば屋『小百田舎そば組合』を開店!たちまち大人気になった3つの理由
山へ観光に行くと、だいたいお昼に食べるのが『そば』である。「田舎ほどそばが名物になる」という人もいるように、田舎の道の駅などではそばを名物にしているところが多い。
そんななか、いま紅葉で観光シーズンの栃木県日光市にある小百(こびゃく)地区という場所で、地域住民35名がそば店『小百田舎そば組合』をオープンした。
小百地区は日光のはずれにある観光地化されていない場所で、観光客が訪れることは今まで無かった。だが、このそば店がオープンしてから、その味を求める多くの人たちが訪れるようになったのだ。
店内は多くの客であふれ、子連れからカップル、バイカーの集団までさまざまな人たちがそばを食べている。記者はざるそば(650円)と、天ぷら1枚(100円)を注文することにした。
気になるお味は…ちょっと後で置いておいて、このそばを食べてすぐに感じた「大人気になった単純すぎる3つの理由」をご紹介したいと思う。その理由は以下のとおりだ。
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①観光地化されてないからこその落ち着いた店内
そば店ができたものの、小百地域はまだほとんどが田んぼや畑しかない地域。だが、そういった観光地化されていないからこそ楽しめる、
野生の柿が実るなど野趣あふれる風景や田舎に帰ってきたかのような落ち着いた店内が、観光慣れした人たちに新鮮に映ったのではないだろうか。
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②店員が全員地域のおばあちゃん
また、店員が全員地域のおばあちゃんというところも安心できる要素のひとつ。都会から日光へ行くのはなかなか大変だが、ばあちゃんたちの自然で優しい接客が癒してくれる。
これも地域の人が自分たちで開業し、自分たちで営業をしているからこそできること。道の駅やサービスエリアでは楽しめない趣のひとつである。
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③「本当に地域の人が食べている味」を楽しめる
最後に気になる味を紹介すると、そばの味は香り高く本当に美味しい。だが、そばつゆや薬味は一般的なもので、天ぷらも正直スーパーの惣菜と同じ感じであった。
これだけ見ると残念に思いがちだが、すべてにこだわったそばが食べたければ都内の一流のそば店へ行ったほうが良いのだ。
ここでは地域の人が本当に食べているそばを観光客もリーズナブルな値段で味わえ、さらに本当の日本の田舎の風景も肌で感じることができる。これだけで良いのである。
美味しいそばと美しい田舎のありのままの風景、これだけを感じに『小百田舎そば組合』へ行く価値は十分にあるはず。まだ紅葉も観られるので、週末は日光へ行ってみてはいかがだろうか。
参考リンク:小百田舎そば組合
(取材・文/しらべぇ編集部・雨間ゆうすけ)