弱冷房車ならぬ「弱暖房車」を!導入を求める声は5割
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1984年に大阪の京阪電車が導入して以来、クーラーに弱い人向けの施策としてすっかり普及した弱冷房車。しかし、「夏の過冷房」が緩和されている裏で、「冬の過暖房」に困っている暑がりの人たちもいるらしい。
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■49.2%の人が「弱暖房車」肯定派!
アンケートサイト「マインドソナー」による調査では、全体の49.2%もの人が「弱冷房車があるんだから弱暖房車があってもいいと思う」と回答。「冬の電車が暑すぎる」と感じる人も多くいるようだ。
「電車に乗ると、必ずコートを脱ぎます。冬でも汗だくになって前髪が割れちゃうんで」(24歳男性・通信)
「夏の満員電車もだけど、冬の満員電車も暑くて地獄です。コートを脱ぎ忘れて乗ってしまった時は最悪。混んでて脱げない」(30歳・美容部員)
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■関係者に聞いてみると…
では、実際に弱暖房車は存在するのだろうか。幼少期から「鉄道オタク」として全国のさまざまな電車に乗車し、現在はJR西日本に勤務する車掌のH氏(25)に話を聞くと…
「残念ながら弱暖房車というのは聞いたことがないですね。通勤車両は座席下のヒーターで暖めるのですが、スイッチのオンオフだけの単純な構造で、温度を調整できるものではありません。特急や新幹線はエアコンが標準装備されていることが基本ですが、『弱暖房』という設定がまずありませんね。
冷房と違って、車掌にとって調整しにくいのだと思います。弱冷房車が冬になると弱暖房車になるわけではないのも、そのせいです。もちろん、日本全国のあらゆる私鉄がどうかまでは把握してませんが…相当オタクな僕が聞いたことがないので、きっと存在しないと思います」
鉄道会社にも導入できない理由があったようだ。全国の暑がりの人々は、まず電気機器メーカーに訴えるのが先なのかもしれない。
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■「ええい、ならもう暖房いらんわ!」な人もいた!
残念ながら弱暖房車がないと判明した現在の日本。いっそのこと暖房なしの「ノー暖房車でもいい!」と思っている暑がりな人々もいるらしい。
マインドソナーによると、28.2%もの人が「暑がりだから、ノー暖房車があれば乗ると思う」と回答した。
「極度の暑がりなので、12月の屋外くらいがちょうどいい。暖房入れなくても電車ならちょっとあったかく感じるくらいだと思う」(23歳女性・SE)
「冬はどこ行っても暖房ついてるので、むしろないところがあれば嬉しい」(28歳男性・WEB制作会社勤務)
「暖をとるじゃなく寒をとりたい」(32歳男性・肥満)
「弱暖房車」への需要が想像以上にあると判明した今回の調査。今後、地球温暖化がますます進行していくことを考えれば、近い将来「弱暖房車」が出現するのも、ありうる話なのでは。
(取材・文/しらべえ編集部・岡本拓)