ブロックは禁じ手?リア充が実践するSNS版「和の処世術」とは
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今さらながらの話だが、「SNS」とはソーシャルネットワークサービス(Social Network Service)の略。有名どころは「Twitter」「Facebook」「LINE」などで、日々活用にいそしむ人の姿をそこかしこで見かける。
ところでSNSの「Social(ソーシャル)」とは、日本語に訳すとどんな言葉にあたるのだろうか。
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■ソーシャルの訳は「社会的」「社交的」
手元の辞書を引いてみたところ、筆頭は「社会の」「社会的な」とあった。続いて「社交的な」「懇親の」とある。
たとえば、SNSをビジネス目的でのPRや自ら思うところを明らかにする場所、仕事などでの連絡手段として活用している人には「社会的」がふさわしい訳だといえそう。
一方で友人同士の交流や見知らぬ人との出会いの場、「うわさ」「ネタ」などの収集を目的とする人なら「社交的」と訳すとピッタリ来そうだ。もちろん「社会的」「社交的」の両刀遣いでSNSと身近に接している人も少なからずあるだろう。
つまりSNSとは「社会的なネットワークサービス」であると同時に「社交的なネットワークサービス」でもあるということなのかもしれない。
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■社会的にも社交的にも「ブロック」は禁じ手?
社会であれ社交であれ、SNSが人と人とのつながりを前提としている以上、避けられないことがある。それは「実は付き合いたくないのに、仕方なく付き合っている人」の存在を受け入れることだ。
ほとんどのSNSには「ブロック」機能が備わっている。だから、交流の度合いにかかわらず気に入らないユーザーがいるとあれば、即座にブロックしてしまうとスッキリする。
とはいえ旗色を明らかにしないことが美徳とされ、社会的・社交的な成功の秘訣ともされてきた日本的な考えのもとでは、ためらいの気持ちが先に立ってしまうのが現実だ。
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■リア充が実践する「 和の処世術」とは?
しらべぇ編集部の調査によると、「SNSで本当はブロックしたいが事情があってできないという対象者がある」と答えた人は、全体の23.4%。
性別や年代別では顕著な差異が見えにくかったが、年収が高めな人や「私はモテる」「出世している」「容姿に恵まれている」と自覚している「リア充」傾向にある人は、高い割合で「対象者がある」と答えた。
リア充がブロックをためらう傾向は、あっさりとブロックに走る傾向が透けて見える「非リア充」とはいかにも対称的。
社会で恵まれた環境にあり、社交にもたけていそうな「リア充」は、SNSという非リアルな世界での処世術にもたけているということなのだろう。
リアル世界での「和をもって尊しとなす」精神は、非リアルなSNSの世界でも意識しておくべきことなのかもしれない。
(文/しらべぇ編集部・前田昌宏)
【調査概要】 方法:インターネットリサーチ「Qzoo」
調査期間:2015年10月23日~2015年10月26日
対象:全国20代~60代の男女586名