私たち無料です… 著作権フリーという道を選んだ双子アイドル
双子でタレント活動をしています、奈津子と亜希子です。
デビューしてから早11年、“双子タレント”だからこその様々な悩みとぶつかってきました。
「この案件は外見ソックリにしていくか、あえて正反対で勝負するか」……そんな選択肢で頭を悩ませるマネージメントも、側で見てきました。
そんななか、「著作権フリーなソックリ双子アイドル」が大注目されているという噂をききつけ、顔面蒼白…。
せまい双子業界をおびやかす存在がまた新たに現れたというのか…。いてもたってもいられず、いざ取材へ!
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■フリー素材になるまで
当日、約束の場所へ行くと、瓜二つのおふたりがお出迎え。
双子アイドルの「MIKA☆RIKA」さんです。
「今日はよろしくお願いします」
というユニゾンした小鳥のような可愛らしい声までソックリ。か、可愛い…!
――おふたりは“著作権を放棄しているアイドル”だと聞きましたが、具体的にはどういうことでしょうか?
ミカさん(写真左・以下ミ)「法人や個人に、自由に私たちの写真を使ってもらう“フリー素材アイドル”なんです」
――それは“無料”で広告になる、ということですか?!
リカさん(写真右・以下リ)「はい。完全フリー素材なので、広告収入は一切いただいていません。
でも、当初はそんな私たちの試みを心配される方も多かったですね。タレントとしてとても大切な広告の出演料をすべて捨てることになるけど大丈夫なの? って」
――それでもなぜやろうと?
ミ「元々わたしは商社で事務をやっていたのですが、タレント活動がしたくてひとりで脱サラしたんです。そのうち、やっぱり双子タレントとして活動したくなって相方を誘って…」
リ「私は当時IT系の会社でシステムエンジニアの仕事をしていたんですけど、私自身も芸能活動をやってみたいという気持ちになって…。
それから音楽活動を中心に都内の小さなライブハウスをまわってライブをしたり、CDも出したんです。でも…」
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■試行錯誤が続く日々…。
ミ「OLもやめて芸能界に入ったのに、タレントとしてこのまま消えてしまうんじゃないかってギリギリのところまできてしまって…。
そんなとき、事務所の社長となんとか生き残る道はないのかと話し合っていたところ、無料だったら皆さん使ってくれるのではないかという話になったんです」
リ「そこからはクラウドファンディングで資金を集めて約30万円をご協力いただき、様々なシチュエーションの写真を1000枚以上撮りました。
本当に時間がなかったのでNG写真も極力出さないようにして、自分たちでも様々な広告を見てどのような写真が使われやすいのか研究しました」
下記が、その一例。
医療系にニーズがありそうな白衣姿。
OL経験が活かされているという、リカさんイチオシのビジネス系写真。
ミカさんイチオシの、等身大のスマホをいじる姿。
双子グラビア。 合成しても使いやすいよう、ポージングの工夫もされているんだそうです。
リ「2人を切り離して使用してもOKなので、重ならないように並んで撮影するのがポイントですね」
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■覚悟の末に…!
最近では「無料の双子だ!」と街中で言われたり、テレビドラマの劇中で使用される小道具の本棚や路面店、アプリ、ウェブ上でのキャンペーンモデルとして偶然自分たちを見つけることがあるというMIKA☆RIKAさん。
この活動は、たった1年で「Yahoo! JAPAN インターネット クリエイティブアワード2015」のファイナリストにノミネートされたといいます。
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■今後の展望は?
ミ「今はメイク道具も美容室も洋服も同じにして、とにかく似せるように努力してるんですけど、しっかりと名前が世の中に知れ渡ったあとには、ひとりずつがタレントとして活動できるようになりたいです」
リ「私も同じく、いつかはそれぞれ別のニーズに応えられるように頑張りたいです」
双子タレントそれぞれに、腹のくくり方があるんですね! 今後も、おふたりから目が離せません!
※フリー素材アイドルMIKA☆RIKA公式ホームページ
(文/奈津子・亜希子)