なぜ親はLINEだと敬語に?理由聞いたら帰省したくなった
現代日本人にもはや欠かせない存在となったLINE。離れていても距離を感じずにやり取りできることが魅力のひとつだが、「普段は普通に話すのに、LINEだとつい敬語になってしまう」人もいるらしい。
とくに、親がわが子に送るLINEにおいて、多発しているそうなのだ。自分の子供に送っているにも関わらず、他人行儀な敬語になってしまう理由は何なのだろうか?
■全体の2割が「親の敬語化」経験アリ!
アンケートサイト「マインドソナー」によると、全体のおよそ18%に当たる人が「親からのLINE、メールが敬語である」と回答。
「敬語で親からLINEがくる」と言う子供たちに感想を聞いてみると…
「普段、フランクな母親が敬語を使ってくるのは、最初は違和感があった」(23歳・男性)
「母が敬語で送ってきますね。それにあわせて自分も敬語化します。親子なのにお互い敬語って実際変かも」(21歳・男性)
親が敬語を使うことに、ふと疑問に思う人も少なくない様子。
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■愛を見出す(?)人もいた
一部では親の敬語に好意的な印象を持つ人も見かけられた。
「普段はウザいパパだけど、『Facebookはじめました。友達申請してもいいですか?』ってきた時はかわいいなと思いました」(20歳・女性)
「仕事で折れそうになっている時、『ご飯ちゃんと食べてますか? お米、さっき送ったので再配達してくださいね』ってオカンからLINEがきた時は、思わず泣きそうになった」(27歳・男性)
「孫が生まれたのを機に、スマホデビューした父から『父です。ラインはじめました。元気にしてますか?』ってきました。最初は笑ってたけど、田舎で農作業ばかりしてる父が、慣れないスマホを操作してると思うと、不思議と胸が熱くなりました」(29歳・女性)
このように、「自分への深い愛情」を文章から感じ取っている人もいるらしい。
正直、少し考え過ぎな気もしないでもないが、文脈次第ではそう感じてしまうこともあるのかも。それだけ、両親と良い関係を築けているということなのだろうか?
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■敬語になってしまう理由とは…?
しらべぇ取材班は「LINEやメールだと敬語になってしまう」と語る、親たちにインタビューを実施。理由を語ってもらうと…
「予測変換で出てくるから」(52歳・女性)
「普段堅い仕事をしているので、LINEでもメール文のように書いてしまう。結果、絵文字なしの簡潔な文章になる」(59歳・男性)
「とくに意味はない。むしろ、敬語なんだと今気づいた」(54歳・男性)
「昭和の人間なので、こういうものでも文通のようになってしまう。拝啓、と書かないだけ大目に見て」(67歳・女性)
子供たちの中には両親のLINEの敬語化に「深い愛情」を見出している人もいたようだが、両親たちの多くは、とくに深い意味はなかったらしい。
しかし、これこそ「デジタル世代」と「そうでない世代」の差なのかもしれない。大人になると親を「かわいく思える瞬間」が出てくるものだが、「スマホに順応できてない」「ちゃんと使えていない」ことですら、子供たちはかわいく感じている、ということか。
大晦日には、日本全国の親子が水入らずの団欒を楽しんでほしいと願うばかりだ。
(取材・文/しらべえ編集部・岡本拓)