地図の出発点「日本経緯度原点」が27センチも動いたわけ
どうも地図地理芸人、火災報知器の小林です。
忙しい日々、先の見えない未来に不安になり人生迷うこともあることでしょう。そんな時あたまをよぎるのが原点回帰。でも目に見えなくて、戻ることができない…なんてことありませんか?
そんな方に今回おすすめしたいのが日本の原点、日本経緯度原点です。地図を作るためには測量をしなくてはいけません。その測量の出発点がこの日本経緯度原点なのです。
画像をもっと見る
■じつは都会のど真ん中にある
日本経緯度原点は麻布にあります。日本の原点は麻布にあるのです。神谷町駅からでも麻布十番駅からでも歩いて気軽に見に行けちゃう日本経緯度原点に行ってみました。
ロシア大使館のわき道を入りどう見てもこの先に日本の原点があるとは思えない景色の中勇気を出してぐいぐい進んでみると、ありました。
立て看板にしっかりと日本経緯度原点と書かれています。
左に書いてある日本経緯度原点の標石が原点ではなく、その横にある丸い金属標と呼ばれるものが原点。もう迷いません。ここに来ればいつでも原点に会えます。
■東日本大震災で大きく動いた
その横にある説明版には「平成23年3月11日の東北地方太平洋沖地震による地殻変動に伴い日本経緯度原点が東に27センチメートル移動したため、原点数値を改正しました」と書いてあります。
27センチも動くとは、相当なエネルギーだったことがわかります。
今回は日本の原点、日本経緯度原点を紹介しました。斜め向かいはアフガニスタン大使館があったりこの辺りは大使館が多くあるので海外に来たみたいで楽しい。原点に帰りたくなったらたずねてみてはどうでしょう?
(文/小林知之・火災報知器)